102-26~30 解説まとめ


26

受容体刺激薬(アゴニスト)の結合部位に不可逆的に結合する遮断薬(アンタゴニスト)を加えることにより、アゴニストの用量-反応曲線が点線Aから実線Bのように変化した。正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、余剰受容体はないものとする。



「不可逆的」に結合する遮断薬とあるので

濃度をどんなにあげても反応率は 100 % を下回ります。


イメージとしては

総問題数100問、1問1点で100点満点の

マークシート試験を受験するとして


薬物による反応率を「正解数」

受容体を「問題数」に例えると

イメージしやすいかもしれません。


薬物を増やして反応率を上げる=正解数が増えていく

→点数がどんどん高くなる という関係が

A として表現されています。



不可逆的な遮断薬が加わるというのは

30問間違いが確定する、というイメージです。


もしくは

遅刻回数が多い、必須レポートを出してないといった理由から

試験で100点をとっても成績が最高 B にしかならないという状況と

言い換えてもよいです。


結果、最高点は70点どまりとなります。



用量をいくら増やしても、反応率が100%に満たないのは

選択肢 3 のみなので、正解は 3 です。




27

Gタンパク質共役型受容体はどれか。1つ選べ。

 

1 心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体

2 ストリキニーネ感受性グリシン受容体

3 ニコチン性アセチルコリン受容体

4 ヒスタミンH2受容体

5 インスリン受容体



問27


選択肢 1 ですが

ANP受容体は、1回膜貫通型受容体です。

Gタンパク質共役型受容体では、ありません。



選択肢 2 ですが

グリシン受容体は、Clイオンチャネル型受容体です。

Gタンパク質共役型受容体では、ありません。



選択肢 3 ですが

N 受容体は、イオンチャネル型受容体です。

Gタンパク質共役型受容体では、ありません。



選択肢 4 は、正しい選択肢です。



選択肢 5 ですが

インスリン受容体は、酵素内蔵型受容体です。

Gタンパク質共役型受容体では、ありません。




以上より、正解は 4 です。



99-151 (1回膜貫通型、及びANP受容体について記述あり。)

98-26 (インスリン受容体について)




28

シルデナフィルと硝酸薬の併用により増加し、血圧降下の主因となる物質はどれか。1つ選べ。

 

1 サイクリックAMP

2 サイクリックGMP

3 一酸化窒素(NO

4 イノシトール三リン酸(IP3

5 ジアシルグリセロール


シルデナフィルは

ホスホジエステラーゼ(PDE)5を阻害し、cGMPの分解を抑制することで

勃起障害、及び肺動脈性高血圧症に用いられる薬です。


また

硝酸薬はNO 遊離により、血管拡張を引き起こします。


もう少し、詳しくメカニズムを説明すると

NO は、血管平滑筋のグアニル酸シクラーゼを活性化します。

その結果 GTP からの cGMP 生成が促進されます。

この結果、血管拡張が引き起こされます。



以上より、正解は cGMP です。

正解は 2 です。



類題

96-134

97-158





29

ナファゾリンの充血除去作用の機序はどれか。1つ選べ。

 

1 アドレナリンα1受容体刺激

2 アドレナリンα2受容体遮断

3 アドレナリンβ1受容体刺激

4 アドレナリンβ2受容体遮断

5 アドレナリンβ3受容体刺激


ナファゾリンは α1 受容体刺激薬です。

従って、正解は 1 です。


30

GABAトランスアミナーゼを阻害し、抗てんかん作用を示すのはどれか。1つ選べ。

 

1 ガバペンチン

2 エトスクシミド

3 ジアゼパム

4 ゾニサミド

5 バルプロ酸



抗てんかん薬はその作用機序により

大きく4つに分類されます。


ⅰ.GABA受容体タイプ

ⅱ.Na+チャネル遮断タイプ

ⅲ.T型Ca2+チャネル遮断タイプ

ⅳ.GABAトランスアミナーゼ阻害タイプ



GABAトランスアミナーゼ阻害タイプの

代表的な薬は、バルプロ酸です。

よって、正解は 5 です。



ちなみに

ガバペンチンは、2つの作用機序により

効果を発現します。


Caチャネル α2σ リガンドとしての作用と

GABA トランスポータ活性化です。



エトスクシミドは

T 型Ca2+チャネル遮断タイプです。



ジアゼパムは

ベンゾジアゼピン(Bz)系の薬です。

GABA 受容体タイプの薬です。



ゾニサミドは

様々な機序により作用を示す薬です。

(抗てんかんだけでなく、パーキンソン病にも適応あり。)