国試103回 解説280,281



280281

 

86歳女性。骨粗しょう症で整形外科を受診し薬物治療を受けている。

服用している薬剤は以下のとおりであった。

 

(処方1)

アレンドロン酸ナトリウム錠35mg 11(11) 毎週火曜日起床時 4日分 (投与実日数)

 

(処方2)

アルファカルシドール錠1μg 11(11) 11回 朝食後 28日分

 

しかし、最近になりアレンドロン酸ナトリウム錠が大きいために嚥下が困難になったので、薬局を訪れた。

担当した薬剤師が医師に連絡したところ、次回より以下の処方に変更することになった。

 

(処方1)

アレンドロン酸ナトリウム水和物経口ゼリー剤35mg 11(11) 毎週火曜日起床時 4日分(投与実日数)

 

(処方2)

アルファカルシドール錠1μg 11(11) 11回 朝食後 28日分

 

280

 

処方箋を受け取った薬剤師は、すでに服用している錠剤の基本的な服用法を患者に対して再確認した。

次に、このゼリー剤で注意することについて、新たに追加説明を行うことにした。

その追加の内容として適切なのはどれか。1つ選べ。

 

1.起床してすぐにコップ一杯の水で服用すること。

2.口の中で噛んだり、溶かしたりしないこと。

3.服用後、少なくとも30分たってから食事を摂ること。

4.低温(冷蔵庫など)を避けて保存すること。

5.カルシウムやマグネシウム等の含量が特に高い飲料で服用しないこと。

 

 

正解 (4)

 

アレンドロン酸服用時の

使用上の注意として

食道などに付着したままだと

局所刺激症状をおこす

おそれがある点があります。

 

そのため、噛んだりせずそのまま

コップ1杯程度の多めの水での服用を

指導します。

 

又、服用後

最低30分は、横にならず

さらに、食事等を行わないように

指導します。

(これらは、食道などへの

薬の残留を防ぐためです。

又、胃に何か入っていると

吸収が悪くなるためです。)

 

週1回服用でよく

飲み忘れて食事をとった場合は

翌日に服用すればよいです。

 

金属イオンとキレート形成するため

サプリメントや、硬度の高いミネラルウォーターなどでは

服用しないように注意します。

 

 

これらの注意に加えて

ゼリー状なので冷蔵庫に保存しようとするかもしれません。

しかし、低温では有効成分の結晶が析出しやすくなるので

冷蔵庫に保管するのは避けるよう指導します。

 

 

以上より、問280 の正解は 4 です。

 

 

 

281

 

本経口ゼリー剤の添加剤に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

なお、本経口ゼリー剤には、添加剤としてカラギーナン、ローカストビーンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、グリセリン、D-ソルビトール、クエン酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸プロピルが含まれる。

 

1.カラギーナンは、種類によってカルシウムイオンやカリウムイオンでゲル化するものがある。

2.ローカストビーンガムは、保存剤として添加されている。

3.ポリアクリル酸ナトリウムは、主薬の酸化に対する安定性を高める。

4.クエン酸ナトリウムは、乳化剤として添加されている。

5.パラオキシ安息香酸プロピルは、増粘剤として添加されている。

 

 

正解 (1)

 

選択肢 1 は、正しい記述です。

 

 

選択肢 2 ですが

ローカストビーンガムは、安定剤です。

保存剤ではありません。

 

 

選択肢 3 ですが

ポリアクリル酸ナトリウムは

吸水性高分子です。

乳化安定剤として

用いられていると考えられます。

抗酸化剤ではありません。

 

 

選択肢 4 ですが

クエン酸ナトリウムは

抗酸化作用を助ける役割を担います。

 

(「シネルギスト」の一種。

シネルギストとは

食品添加物の作用に対して

効果を増強させる作用を示す物質)

 

乳化剤ではありません。

 

 

選択肢 5 ですが

パラオキシ安息香酸プロピルは

保存剤です。増粘剤ではありません。

 

 

以上より、問281の正解は 1 です。


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