国試103回 解説56~60



56

 

肺腺がんの診断に有用な腫瘍マーカーはどれか。1つ選べ。

 

1NSE

2CA125

3CEA

4PSA

5AFP

 

 

正解 (3)

 

選択肢 1 ですが

NSE(neuron specific enolase)

神経芽細胞腫や肺小細胞癌時の

診断、経過観察に有用な腫瘍マーカーです。

 

肺「腺」がんの診断に有用とは

本試験時においていうことはできません。

よって、選択肢 1 は誤りです。

 

 

選択肢 2 ですが

CA125

卵巣がん、子宮体がんの腫瘍マーカーです。

「肺腺」がんの診断に有用とは

本試験時においていうことはできません。

よって、選択肢 2 は誤りです。

 

 

 

選択肢 3 は、正しい記述です。

CEA

大腸がんのマーカーとして利用されます。

また、肺がんの多く、特に腺がんで

マーカーとして利用されるようになっています。

 

 

選択肢 4 ですが

PSA

前立腺肥大や前立腺がんとの

関連が高い腫瘍マーカーです。

「肺腺」がんの診断に有用とは

本試験時においていうことはできません。

よって、選択肢 4 は誤りです。

 

 

選択肢 5 ですが

AFP

肝臓がんになると増加する腫瘍マーカーです。

「肺腺」がんの診断に有用とは

本試験時においていうことはできません。

よって、選択肢 5 は誤りです。

 

 

以上より、正解は 3 です。

 

 

参考 病態1-2 8)

類題 97-56、101-56

 


 

57

 

播種性血管内凝固症候群(DIC)において、著しく低下する検査値はどれか。1つ選べ。

 

1.白血球数

2.赤血球数

3.血小板数

4.血糖値

5.尿酸値

 

 

正解 (3)

 

DICとは

何らかの基礎疾患、薬剤などにより

循環血における

血液凝固系、血小板系が

活性化される病態のことです。

 

結果として

全身の血管において血栓が形成され

閉塞により臓器障害が引き起こされる上に

 

凝固因子や血小板の

消費が進むことにより凝固障害がおこります。

従って、血小板数は著しく低下します。

 

 

以上より、正解は 3 です。

 

 

参考 病態2-3 4)

類題 101-184)

 


 

58

 

子宮内膜症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

 

1.無痛性の疾患である。

2.受精卵が着床しやすくなる。

3.血清中のCA125が低値を示す。

4.エストロゲン分泌が減少する。

5.薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。

 

 

正解 (5)

 

選択肢 1 ですが

子宮内膜症とは

子宮内膜が子宮以外の場所に発生する疾患です。

 

子宮内膜は

月経周期に伴い

肥大→剥離を繰り返します。

 

子宮以外の場所で

子宮内膜が発生するとその場所でも

肥大→剥離のプロセスが進行するため

激しい月経痛などが症状として現れます。

また、着床がしづらくなることがあります。

 

よって、選択肢 1,2 は誤りです。

 

 

選択肢 3 ですが

子宮内膜症では

CA-125は、上昇することが多いです。

よって、選択肢 3 は誤りです。

 

 

選択肢 4 ですが

子宮内膜症は

エストロゲン依存性の疾患です。

エストロゲン分泌が減少・停止すると

子宮内膜症は軽症化することが知られています。

 

従って

「子宮内膜症でエストロゲン分泌が減少する」

という記述は明らかに誤りです。

よって、選択肢 4 は誤りです。

 

 

選択肢 5 は、正しい記述です。

ルナベル、ヤーズなどが用いられます。

 

 

以上より、正解は 5 です。

 


 

59

 

中枢性尿崩症の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。

 

1.飲水を制限するよう指導する。

2.ヒドロクロロチアジドを投与する。

3.デスモプレシンを投与する。

4.プレドニゾロンを投与する。

5.チアマゾールを投与する。

 

 

正解 (3)

 

中枢性尿崩症とは

バソプレシン分泌障害です。

 

バソプレシンは

抗利尿ホルモンです。

尿が出るのを抑えるホルモンです。

 

このホルモンが、少なくなるため

尿が抑えられず、どんどん堰が崩れたように

尿が出る、という疾患です。

 

治療としては

合成バソプレシンアナログである

デスモプレシンを投与します。

 

ペプチドであるため

経口では分解されるため

点鼻スプレーが用いられていました。

現在は

経口のOD錠(ミニリンメルト)もあります。

 

 

以上より、正解は 3 です。

 

 

類題 101-59

 


 

60

 

双極性障害の躁状態の症状として誤っているのはどれか。1つ選べ。

 

1.観念奔逸

2.多弁

3.希死(自殺)念慮

4.誇大妄想

5.気分爽快

 

 

正解 (3)

 

双極性障害は

気分障害の一種です。

躁状態とうつ状態を繰り返す

慢性の疾患です。

 

躁状態とは

気分の異常な高揚、支離滅裂な言動など

「異常にハイ」な状態のことです。

 

以上をふまえると

誤っている選択肢は 3 です。

従って、正解は 3 です。

 



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