国試103回 解説61~65



61

 

アレルギー性鼻炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

 

1.鼻粘膜のⅡ型アレルギー性疾患である。

2IgE抗体が関与している。

3.ハウスダストやダニは季節性アレルギー性鼻炎の原因である。

4.花粉症の原因としてヒノキ花粉が最も多い。

5.アレルゲン免疫療法は即効性がある。

 

 

正解 (2)

 

アレルギー性鼻炎は

Ⅰ型アレルギーの一種です。

IgE が関与するアレルギーです。

 

 

アレルギー性鼻炎は

通年性と季節性に大きく分類されます。

 

通年性の代表例

ハウスダストなどによるアレルギーです。

 

季節性の代表例が

(おそらく多くの人に馴染みのある)

花粉症です。

 

かつてはブタクサ

現在はスギ花粉によるものが一番多いです。

ヒノキも増えてきています。

 

 

近年、対症療法ではなく

3~5年の治療期間が必要で

即効性は期待できませんが

根治が期待できる舌下免疫療法

保険適用となりました。

 

 

以上より、正解は 2 です。

 


 

62

 

アトピー性皮膚炎の初期治療として適切なのはどれか。1つ選べ。

 

1.ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルの外用

2.プレドニゾロンの内服

3.タクロリムス水和物の内服

4.フェキソフェナジン塩酸塩の内服

5.ルリコナゾールの外用

 

 

正解 (1)

 

アトピー性皮膚炎は

Ⅰ型及びⅣ型アレルギーが

混合して関与しているとされています。

 

症状としての炎症を抑えたうえで

適切なスキンケアと、皮膚への刺激を減らすことが

治療の中心となります。

 

 

抗炎症外用薬と

保湿外用薬による治療が

初期治療として適切です。

 

選択肢 2~4 は、内服なので

適切ではないと考えられます。

 

 

選択肢 5 ですが

ルリコナゾール(ルリコン)は

抗真菌剤です。

アトピー性皮膚炎の初期治療として

適切ではありません。

 

 

以上より、正解は 1 です。

 

 

類題 102-62

 


 

63

 

白内障に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

 

1.若い女性に好発する。

2.発症の最大のリスク因子は喫煙である。

3.無痛性の視力低下を伴う。

4.水晶体の混濁は薬物治療で完治できる。

5.副腎皮質ステロイド薬の内服が有効である。

 

 

正解 (3)

 

白内障=水晶体の混濁 です。

様々な因子の関連が指摘されていますが

加齢に伴い段々と発症する確率は高くなります。

最も大きな要因は加齢です。

 

よって、選択肢 1,2 は誤りです。

 

 

選択肢 3 は、正しい記述です。

 

 

選択肢 4 ですが

この試験時点において

薬物治療によって白内障を「治す」ことは

できません。

 

あくまでも薬物治療は

進行を遅くするかもしれない というものです。

よって、選択肢 4 は誤りです。

 

 

選択肢 5 ですが

ステロイドなどの薬は白内障の

リスク因子として知られています。

治療薬としては用いられません。

よって、選択肢 5 は誤りです。

 

 

以上より、正解は 3 です。

 

 

類題 100-191

 


 

64

 

関節リウマチに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

 

1.自己免疫疾患である。

2.罹患率は男性が女性に比べて高い。

3.多様な関節外症状を呈する。

4.関節炎は多発性で対称性である。

5.早期診断に抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体の検査が有用である。

 

 

正解 (2)

 

関節リウマチは

自己免疫疾患の1つであり

関節の慢性炎症です。

III 型アレルギーに分類される滑膜炎です。

 

女性の罹患率が男性よりも多いです。

これは、自己免疫疾患一般に通じる特徴です。

 

従って、誤っている選択肢は 2 です。

以上より、正解は 2 です。

 

 

ちなみに

「関節外症状」とは

全身の血管や臓器といった

関節以外の部分についての

症状のことです。

 

 

参考 薬理3-6 2)

類題 98-64

 


 

65

 

重症筋無力症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

 

1.アセチルコリンに対する自己抗体が産生される。

220代から40代の女性に好発する。

3.筋力低下に日内変動がある。

4.副腎皮質ステロイド薬による治療が行われる。

5.重症例では、呼吸筋麻痺を起こす。

 

 

正解 (1)

 

選択肢 1 ですが

重症筋無力症とは

アセチルコリン「受容体」等に対する

抗体が産生されることにより

 

神経筋伝達系が障害され

筋力低下、易疲労性があらわれる

難病の一種です。

 

従って

「アセチルコリン」に対する自己抗体が

産生されるわけではありません。

よって、誤っている選択肢は 1 です。

 

以上より、正解は 1 です。

 



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