国試103回 解説86~90



86

 

27歳女性。現在、妊娠している。感染性膀胱炎と診断された。治療薬として最も推奨されるのはどれか。1つ選べ。

 

1.ミノサイクリン塩酸塩

2.イトラコナゾール

3.セフカペンピボキシル塩酸塩

4.レボフロキサシン水和物

5.スルファメトキサゾール・トリメトプリム

 

 

正解 (3)

 

選択肢 1 ですが

ミノサイクリンは

テトラサイクリン系の抗生物質です。

胎児に一過性の骨発育不全等の可能性があり

妊婦への使用は避けるべき薬剤です。

 

 

選択肢 2 ですが

イトラコナゾールは、アゾール系の

抗真菌薬です。

感染性膀胱炎への使用は不適切です。

 

 

選択肢 3 は、正しい記述です。

 

 

選択肢 4,5

それぞれ妊婦に禁忌です。

 

 

一般的に

妊婦へ比較的安全に

用いることができる抗菌薬としては

ペニシリン・セフェム系があげられます。

 

 

以上より、正解は 3 です。

 


 

87

 

地域包括ケアシステムに関する以下の文の( )に当てはまるのはどれか。1つ選べ。

 

団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・( )・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます。

 

1.教育

2.出産

3.生業

4.予防

5.葬祭

 

 

正解 (4)

 

地域における

「住まい」「医療」「介護」

「予防」「生活支援」の5つのサービスを

一体的に提供できるケア体制を構築しようというのが

地域包括ケアシステムです。

 

ここでいう「地域」とは

日常生活圏域を指します。

おおむね30分以内に

駆けつけられる場所を想定しています。

 

「地域包括支援センター」が

地域住民の介護や医療に関する

相談窓口としての役割を担います。

 

以上より、正解は 4 です。

 


 

88

 

内視鏡の消毒に使用されるのはどれか。1つ選べ。

 

1.グルタラール

2.消毒用エタノール

3.次亜塩素酸ナトリウム

4.ベンザルコニウム塩化物

5.ポビドンヨード

 

 

正解 (1)

 

選択肢 1 は、正しい記述です。

グルタラールは

主に医療機器の殺菌消毒薬に使われます。

毒性が強く、粘膜など、人体には使用できません。

 

 

選択肢 2 ですが

消毒用エタノールは

主に手指の消毒などに用いられます。

 

 

選択肢 3 ですが

次亜塩素酸ナトリウムは

ウイルス等にも有効な消毒薬です。

血液汚染されたものの消毒などに

用いられます。

 

金属への腐食性が強く

内視鏡の消毒には不適切です。

 

 

選択肢 4 ですが

ベンザルコニウム塩化物は

逆性せっけんです。

主に手指・粘膜の消毒などに用いられます。

 

 

選択肢 5 ですが

ポビドンヨードは

正常皮膚、粘膜および創傷などの

消毒に用いられます。

 

 

以上より、正解は 1 です。

 

 

類題 99-89,101-90,102-86

 


 

89

 

眠気が起こることがあるので、自動車運転等、危険作業を行う際に注意するよう指導する必要性が最も低い薬物はどれか。1つ選べ。

 

1.ブロチゾラム

2.プレガバリン

3.アモキサピン

4d-クロルフェニラミンマレイン酸塩

5.安息香酸ナトリウムカフェイン

 

 

正解 (5)

 

カフェインは

眠気が起こる というよりむしろ

眠気覚ましに使う 

と考えればすぐに判断できると思われます。

正解は 5 です。

 

 

ちなみに

ブロチゾラムは

ベンゾジアゼピン系

催眠鎮静剤、抗不安薬です。

 

 

プレガバリン(リリカ)は

Ca チャネル α2σリガンド に分類される

GABA 誘導体です。

神経障害性疼痛などに用いられます。

 

 

アモキサピンは

三環系抗うつ薬です。

 

 

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩は

第一世代抗ヒスタミン薬です。

 


 

90

 

次の抗がん薬のうち、調製者の曝露防止のため、閉鎖式の薬物混合器具を使用して調製する必要性が最も低いのはどれか。1つ選べ。

 

1.シスプラチン

2.シクロホスファミド

3.ベンダムスチン

4.イホスファミド

5.リツキシマブ

 

 

正解 (5)

 

抗がん剤には

発がん性を有するものも多くあり

医療従事者を守るために

曝露防止が求められます。

 

選択肢 1 ですが

シスプラチンは

発がん性を有する抗がん剤です。

閉鎖式の混合器具を使用する必要性が

低いとはいえません。

 

 

選択肢 2 ~ 4

3薬剤は、発がん性を有し

かつ、揮発性が高いことが知られています。

よって、閉鎖式の混合器具を

使用する必要性が高いといえます。

 

 

選択肢 5 は、正しい記述です。

 

リツキシマブは

CD20 を標的とした分子標的薬です。

可変部が、マウス由来のキメラ抗体です。

モノクローナル抗体です。

CD 20 陽性の

非ホジキンリンパ腫 などに用いられます。

 

実体はタンパク質であり

発がん性は予測されず

閉鎖式の混合器具を使用する必要性が

低いと考えられます。

 

 

以上より、正解は 5 です。

 



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