問96-28 解説



問28

フューズドシリカを用いたキャピラリー電気泳動法(CE)
に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。

a 液体クロマトグラフィーと比較して
CEで試料の拡散が少ないのは
電気浸透流が栓流であるためである。

b pH4 以下の酸性溶液中では
陰極から陽極に向かう電気浸透流が発生する。

c ミセル動電クロマトグラフィーでは
中性物質とともにイオン性物質の分離も可能である。

d キャピラリーゲル電気泳動法は
ペプチドのアミノ酸配列決定に広く用いられている。

1(a、b) 
2(a、c) 3(a、d) 
4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)



フューズドシリカとは
きれいなシリカと考えればよいです。


キャピラリー電気泳動法とは

1:細いキャピラリー管(フューズドシリカ製)の中に、泳動液を満たす
2:サンプルを入れる(管が細いため、サンプル少量でOKなのが、メリット!)
3:電圧をかけて電気泳動

という、電気泳動のことです。
色んな物質を分離できます。



記述 a はその通りの記述です。
栓流の対義語は、放物線流です。
それぞれのイメージは、以下の通りです。




記述 b ですが
電気泳動による溶液の流れは
電気浸透流と呼びます。

流れは、陽極から陰極です。
陰極から陽極では、ありません。


よって、記述 b は誤りです。



記述 c は、その通りの記述です。
ミセル動電クロマトグラフィーは
中性物質が、電気泳動では分離できないという欠点を
克服したクロマトグラフィーです。


界面活性剤を、ミセルができる濃度以上に加えておいて
電気泳動することにより
ミセルがすごいゆっくり陰極へと移動していきます。

ミセルに親和性の高い物質は、より移動が遅くなります。
ミセルへの親和性の違いにより、分離されます。


イメージとしては、流れるプールがあって、底にゴミがいっぱいたまってたんで
人間をたくさん投入して、流れるプールと逆向きに精一杯泳がせるイメージです。
流れるプールが電気浸透流、ゴミが中性物質、大量の人間がミセルに対応します。

人間は、あがきながらも、少しずつプールが流れる方向に流れていきます。
人間がバタバタしているので、底のゴミがばしゃばしゃ一緒に流れていきます。
人の肌にくっつきやすい物質だったりしたら、人と一緒にゆっくり流れていきます。


よって、記述 c は正しいです。



記述 d ですが
複数のペプチドを分離することはできても
ペプチドのアミノ酸配列を決定することはできません。
アミノ酸配列決定は、エドマン分解などで行います。


よって、記述 d は誤りです。



以上より、正しいものの組み合わせは
(a , c)です。


正解は 2
です。



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