問96-30 解説



問30

ケトンaに対して転位をともなう酸化反応を行ったところ、エステルbとcが得られた。

 

図A~Cはこの反応の原料及び生成物の1H-NMRスペクトル ( 500 MHz、CDCl3 ) である。化合物とスペクトルの正しい組合せはどれか。

 

   A B C
 1 a b c
 2 a c b
 3 b a c
 4 b c a
 5 c a b
 6 c b a



NMRチャートを見比べると、6Hの部分はどれも大差ないので、3H と 1H に注目して判断します。

まずは3H から考えると、AとCが2ppmあたりにあるのに対し、Bだけ4ppm近いところにあります。
3Hなのでこれはメチル基に相当するのですが、隣に酸素原子があるときのメチル基は3~5ppmとなるため、
Bのチャートは化合物 c であることがわかります。

続いて、1H を考えます。
BとCが2.5ppmあたりにありますが、Aだけ5ppmあたりです。
1Hは2つのメチル基に挟まれたCHの部分に該当しますが、やはりこれも隣に酸素原子のある際に低磁場へシフトします。
よって、Aのチャートは化合物 b であるとわかります。

残るCのチャートが化合物 a です。


以上から、正解は 4 となります。