問96-84 解説



問84


有害金属に関する記述の正誤について
正しい組合せはどれか。

a 生体内に取り込まれた水銀(II) イオンは
主にメタロチオネインと結合して臓器に蓄積する。

b 鉛中毒時には
血中及び尿中δ-アミノレブリン酸濃度が上昇する。

c 毛髪中のカドミウムは
カドミウム汚染や慢性暴露の指標として広く利用されている。

   a  b  c 
 1 正 正 誤
 2 誤 誤 正
 3 正 誤 正
 4 正 誤 誤
 5 誤 正 誤
 6 誤 正 正



記述 a ですが
この通りの記述です。


メタロチオネインとは
システイン含有率の極めて高いタンパク質です。
(61 アミノ酸残基。うち20 残基がシステイン。)

システインの-SH基が、金属イオンと親和性が高く
解毒を担っていると考えられています。


水銀イオンは、主に腎臓に蓄積します。

水銀イオンの血中濃度の上昇に伴い
腎臓で、解毒を担うメタロチオネインが
誘導されてたくさん合成されます。

誘導されたメタロチオネインが、水銀イオンをキャッチし
全身への分布を抑えることで、毒性の発現を抑えます。

但し、腎臓中に過剰に蓄積してしまうと
腎臓障害などにつながります。


よって、記述 a は正しいです。



記述 b はその通りの記述です。
δ-アミノレブリン酸は、ヘム合成における
最初の段階の物質です。


そして、Pb 2+ は、ヘム合成を阻害します。
そのため、δ-アミノレブリン酸濃度が上昇します。


よって、記述 b は正しいです。



記述 c ですが
カドミウム汚染の指標は
尿中カドミウム量の測定が一般的です。
毛髪中のカドミウムは、広く利用されてはいません。


よって、記述 c は誤りです。



以上より、正しい組み合わせは
正正誤です。


正解は 1
です。


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