問96-88 解説



問88

化学物質による中毒の処置に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。

a 小児がタバコを誤食したときには
家庭では吐かせずに牛乳又は水を飲ませたのち
医療機関を受診する。
b 三環系抗うつ薬を大量服用したときには
フルマゼニルの投与が有効である。

c モルヒネを大量服用したときには
ナロキソンの投与が有効である。

d グリホサートを大量に摂取したときには
プラリドキシムヨウ化物 (2-PAM) の投与が有効である。

e シアン化物を摂取したときには
亜硝酸ナトリウムとチオ硫酸ナトリウムの投与が有効である。

1(a、b) 2(a、c) 3(b、d) 
4(c、e) 5(d、e)



記述 a ですが
タバコで危険なのは、含まれるニコチンによる毒性です。
そして、水や牛乳を飲ませると
ニコチンが溶出してしまうため
飲ませてはいけません。


よって、記述 a は誤りです。



記述 b ですが
フルマゼニルは
ベンゾジアゼピン(B'z)系薬の拮抗薬です。

三環系抗うつ薬は
ベンゾジアゼピン系の薬ではありません。
つまり、フルマゼニルの投与は有効ではありません。


よって、記述 b は誤りです。


ちなみに、三環系抗うつ薬に対して、特異的な解毒薬はなく
大量服用に対しては、胃洗浄などが行われます。



記述 c ですが
ナロキソンは、麻薬拮抗剤の一種です。
モルヒネの大量服用時における、呼吸抑制に対して
有効です。


よって、記述 c は正しいです。



記述 d ですが
プラリドキシムヨウ化物は
有機リン剤の特異的解毒薬です。

グリホサートは
有機リン剤では、ありません。
つまり、プラリドキシムヨウ化物の投与は
有効ではありません。


よって、記述 d は誤りです。



記述 e ですが
シアン化物中毒の解毒剤として
チオ硫酸ナトリウム、及び亜硝酸化合物が投与されます。


よって、記述 e は正しいです。



以上より、正しいものの組み合わせは
(c , e)です。


正解は 4
です。



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