問96-124 解説



問124

末梢神経系に作用する薬物に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。

a プロカインは、エステル型の局所麻酔薬で
知覚神経の軸索内で陽イオン型となり
電位依存性Na+チャネルを遮断する。

b コカインは、アミド型の局所麻酔薬で
知覚神経の神経軸索の外側から作用して
電位依存性Na+チャネルを遮断する。

c パンクロニウムは
ステロイド構造を有する競合的筋弛緩薬で
ツボクラリンよりも筋弛緩作用は強力である。

d スキサメトニウムは
第 1 相において神経筋接合部終板のニコチン性アセチルコリン受容体を刺激し
持続的脱分極を引き起こす。

e ダントロレンは、運動神経の興奮伝導を抑制し
神経終末からのアセチルコリン遊離を抑制する。

1(a、b、c) 2(a、b、e) 
3(a、c、d)
4(b、d、e) 5(c、d、e)



記述 a は
この通りの記述です。


プロカインは、エステル型の局所麻酔薬です。
非イオン型で、表面を通過し
イオン型となって、Na+チャネルを遮断します。
ちなみに、リドカインが、アミド型の局所麻酔薬です。


よって、記述 a は正しいです。



記述 b ですが
コカインは、エステル型の局所麻酔薬です。
コカインの構造は、以下のイメージです。



コカイン


アミド型ではありません。
よって、記述 b は誤りです。



記述 c は、この通りの記述です。

パンクロニウムは、ステロイド骨格を持つ
神経筋接合遮断薬です。
パンクロニウムの構造は、以下のイメージです。




パンクロニウム


よって、記述 c は正しいです。



記述 d は、この通りの記述です。
1相、2相遮断とは
脱分極性神経筋接合部遮断薬に
特有の表現です。


1相遮断とは、薬が N 受容体に結合して
脱分極している状態です。

2相遮断とは、薬は受容体から離れたけれど
受容体がAchと反応しなくなっている状態
(脱感作)で、接合部遮断が続いている状態です。


よって、記述 d は正しいです。



記述 e ですが
ダントロレンは、興奮-収縮連関の直接抑制薬です。
つまり、Ca2+遊離抑制により、興奮しているけれども
筋肉が収縮しない、という状態にする薬です。
運動神経の興奮を抑制するわけではありません。


よって、記述 e は誤りです。



以上より、正しいものの組み合わせは
(a, c , d)です。


正解は 3 です。



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