鎮痛薬に関する記述のうち 正しいものの組合せはどれか。 a モルヒネは 瞳孔括約筋に直接作用し、縮瞳を引き起こす。 b ペンタゾシンは オピオイドμ受容体には完全刺激薬として オピオイドκ受容体には部分刺激薬として作用する。 c フェンタニルは オピオイドκ受容体を選択的に刺激し モルヒネよりも強力な鎮痛作用を示す。 d ブプレノルフィンは オピオイドμ受容体に対して部分刺激薬として作用し モルヒネに対する拮抗作用も示す。 e ペチジンは オピオイドμ受容体刺激を介した鎮痛作用に加えて 鎮痙作用を有する。 1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e) 記述 a ですが モルヒネは、代表的な麻薬性鎮痛薬です。 代表的な副作用として、催吐作用や縮瞳作用があります。 縮瞳作用は、中脳の動眼神経核の κ受容体の刺激により作用がおきます。 瞳孔括約筋に、直接作用するわけではありません。 よって、記述 a は誤りです。 記述 b ですが ペンタゾシンは、非麻薬性鎮痛薬です。 κ受容体刺激作用を有します。 又、μ受容体を遮断する薬です。 よって、記述 b は誤りです。 記述 c ですが フェンタニルは、代表的な麻薬性鎮痛薬です。 比較的選択的に、μ受容体に対して、作動薬として 働きます。 κ受容体を選択的に刺激するわけではありません。 よって、記述 c は誤りです。 記述 d ですが、ブプレノルフィンは μ受容体部分作動薬です。 モルヒネに対して拮抗作用も有します。 よって、記述 d は正しいです。 記述 e ですが ペチジンは麻薬性鎮痛薬です。 μ受容体刺激薬です。 鎮痙作用も有します。 よって、記述 e は正しいです。 以上より、正しいものの組み合わせは (d , e)です。 正解は 5 です。 問題へ戻る |