問96-131 解説



問131

リウマチ治療に用いられる薬物に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。

a エタネルセプトは
腫瘍壊死因子α (TNFα) と結合し、その働きを抑制する。

b 金チオリンゴ酸ナトリウムは
白血球の貧食作用を促進し、炎症細胞を除去する。

c トシリズマブは
インターロイキン-2 (IL-2) に対するモノクローナル抗体で
IL-2による炎症反応を選択的に抑制する。

d サラゾスルファピリジンは
T 細胞及びマクロファージからのサイトカイン産生を促進し
炎症反応を抑制する。

e ペニシラミンは
分子内にSH基を有し
リウマトイド因子などのジスルフィド結合を解離させ
炎症反応を抑制する。

1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e)



記述 a ですが
エタネルセプトは、完全ヒト型可溶性
TNFα/LTα レセプター製剤です。


TNF に対するおとりレセプターとして働き
TNF を捕捉することで作用します。


ちなみに、可溶性 TNF-α は
157アミノ酸残基からなる、タンパク質です。


よって、記述 a は正しいです。



記述 b ですが
金チオリンゴ酸ナトリウムの作用機序は
選択的な自己抗体産生の抑制や、炎症性細胞の機能抑制です。
白血球の貪食作用促進では、ありません。


よって、記述 b は誤りです。



記述 c ですが
トシリズマブは
ヒト化抗ヒト IL-6 レセプターモノクローナル抗体です。
IL-2に対する抗体では、ありません。


よって、記述 c は誤りです。



記述 d ですが
サラゾスルファピリジンは
潰瘍性大腸炎やクローン病に用いられる
炎症を抑える薬です。

サイトカイン抑制の方向に機能して、抗炎症作用を示します。
サイトカイン産生を促進するわけではありません。


よって、記述 d は誤りです。



記述 e ですが
ペニシラミンは、免疫抑制剤です。
SH基を持つのが特徴です。


SH基が、免疫複合体のジスルフィド結合(S-S)を開裂させることで
免疫抑制、抗炎症作用を示します。


記述 e は正しいです。



以上より、正しい組み合わせは
(a , e)です。



正解は 2 です。



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