問139 利尿薬に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。 a チアジド系利尿薬は 主として遠位尿細管の有機アニオン輸送系を介して分泌され Na+ - Cl- 共輸送系を抑制する。 b 炭酸脱水酵素阻害薬は 尿中への HCO3- 排泄を抑制し、尿の pH を酸性側に傾ける。 c ループ利尿薬は ヘンレ係蹄上行脚の Na+ - K+ - 2Cl- 共輸送系の機能を亢進する。 d 浸透圧利尿薬は 糸球体でろ過されやすく、腎尿細管で再吸収されにくい。 e カリウム保持性利尿薬は チアジド系利尿薬による K+ の尿中排泄を抑制する。 1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e) 記述 a ですが チアジド系利尿薬は 主として近位尿細管の有機アニオン輸送系を介して分泌され Na+ - Cl- 共輸送系を抑制します。 遠位尿細管では、ありません。 よって、記述 a は誤りです。 記述 b ですが 炭酸脱水素酵素阻害薬により H+の生成が抑制されます。 H+の排泄が減少することになり それはすなわち 尿がアルカリ性に傾くということです。 よって、記述 b は誤りです。 記述 c ですが ループ利尿薬は、 Na+-K+-2Cl-共輸送系の機能を抑制する薬です。 機能を亢進するわけではありません。 |