問141 子宮に作用する薬物に関する記述のうち 正しいものの組合せはどれか。 a イソクスプリンは アドレナリンβ2 受容体を刺激し、子宮を弛緩させる。 b ジノプロストは プロスタグランジン F2α 受容体を刺激し 妊娠の有無に関わらず子宮収縮を引き起こす。 c ジノプロストンは プロスタグランジン E2 受容体を刺激し 妊娠後期の子宮収縮を抑制する。 d エルゴメトリンは アドレナリン α1 受容体を遮断し 子宮収縮を抑制する。 e リトドリンは ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断し 子宮収縮を抑制する。 1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e) 記述 a ですが イソクスプリンは β2 受容体刺激薬です。 子宮弛緩作用があります。 よって、記述 a は正しいです。 記述 b ですが ジノプロストは プロスタグランジンF2α(PGF2α) 系薬の1つです。 PGF2α受容体を刺激し、子宮収縮作用があります。 陣痛誘発剤として用いられます。 よって、記述 b は正しいです。 記述 c ですが ジノプロストンは プロスタグランジン E2 誘導体です。 記述 b の、ジノプロストと同様に、子宮収縮作用があります。 子宮収縮を抑制する薬では、ありません。 よって、記述 c は誤りです。 記述 d ですが エルゴメトリンは 麦角アルカロイドの1つです。 妊娠末期および分娩後の子宮の収縮作用があります。 子宮収縮を抑制する薬では、ありません。 ちなみに、α受容体遮断作用はあるものの 極めて弱いものです。 よって、記述 d は誤りです。 記述 e ですが リトドリンは、β2 受容体刺激薬です。 子宮平滑筋を弛緩させます。 M 受容体遮断薬では、ありません。 (M 受容体遮断薬で、子宮収縮を抑制する薬としては ピペリドレートがあります。) よって、記述 e は誤りです。 以上より、正しいものの組み合わせは (a,b) です。 正解は 1 です。 問題へ戻る |