問96-142 解説



問142

血液・造血器官に作用する薬物に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。

a 葉酸は、胃粘膜からのビタミン B
12 の吸収を促進し
悪性貧血の治療に用いられる。

b メコバラミンは
ヘム合成に必要なビタミン B6 の誘導体で
鉄芽球性貧血の治療に用いられる。

c エポエチンアルファは
赤芽球前駆細胞から赤血球への分化・増殖を促進し
腎性貧血の治療に用いられる。

d フィルグラスチムは
顆粒球コロニー刺激因子製剤で
好中球減少症の治療に用いられる。

1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 
4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)



記述 a ですが
悪性貧血とは、胃内因子と呼ばれる糖タンパク質の欠如により
ビタミン B
12 が吸収されなくなることが原因である貧血です。
治療には、ビタミン B
12 の非経口投与が行われます。
葉酸は、悪性貧血の治療には、用いられません。


ちなみに、葉酸が不足しても、貧血がおきます。
この場合の貧血は、巨赤芽球性貧血と呼ばれます。


よって、記述 a は誤りです。



記述 b ですが
メコバラミンは、ビタミン B
12 製剤です。
ビタミン B
の誘導体では、ありません。
また、用いられるのは、鉄芽球性貧血ではありません。
先ほどの解説でも出てきましたが、巨赤芽球性貧血や
悪性貧血の治療に用いられる薬です。
(また、末梢性神経障害=手足のしびれ・痛み等に
よく用いられている成分です。)


よって、記述 b は誤りです。



記述 c ですが
エポエチンアルファは
遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤です。
エリスロポエチンとは、腎臓で産生される、赤血球増殖因子です。
(165アミノ酸残基からなる、タンパク質です。)


エポエチンアルファは
赤血球前駆細胞から、赤血球への分化・増殖を促進します。
腎性貧血の治療に用いられます。


よって、記述 c は正しいです。



記述 d ですが
フィルグラスチムは
G-CSF
(granulocyte-colony stimulating factor:顆粒球コロニー刺激因子)
製剤です。


骨髄における白血球の分化・増殖を刺激し
好中球減少症などに用いられます。


よって、記述 d は正しいです。



以上より、正しい組み合わせは
(c , d)です。


正解は 6
 です。



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