ホルモン関連薬物に関する記述のうち 正しいものの組合せはどれか。 a クロルマジノンは、アンドロゲン受容体遮断作用があり 前立腺癌の治療に用いられる。 b メテノロンは、タンパク同化ステロイドで 外傷や熱傷などによる消耗状態や骨粗しょう症の治療に用いられる。 c テルグリドは、下垂体からの甲状腺刺激ホルモン 及びプロラクチンの分泌を促進する。 d プロチレリンは、下垂体プロラクチン分泌細胞のドパミン D2 受容体を刺激し 血中プロラクチン値を低下させる。 e チアマゾールは、ペルオキシダーゼを阻害し 甲状腺ホルモンの生成を抑制する。 1(a、b、c) 2(a、b、e) 3(a、c、d) 4(b、d、e) 5(c、d、e) 記述 a ですが クロルマジノンは、抗男性ホルモンの一種です。 前立腺がん、前立腺肥大症に用いられます。 よって、記述 a は正しいです。 記述 b ですが メテノロンは、タンパク質同化ステロイドです。 造血薬として、再生不良性貧血に用いられます。 骨粗しょう症や、消耗状態にも用いられます。 よって、記述 b は正しいです。 記述 c ですが テルグリドは、D2 受容体刺激薬です。 D2 受容体刺激により プロラクチンと呼ばれるホルモンの分泌が抑制されます。 適応は、高プロラクチン血症です。 プロラクチン濃度が高くなると 乳汁漏出症などの症状が現れます。 プロラクチンの分泌を促進するわけではありません。 よって、記述 c は誤りです。 記述 d ですが プロチレリンは、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモンです。 甲状腺刺激ホルモン 及び プロラクチン分泌を促進します。 プロラクチン値を低下させるわけではありません。 よって、記述 d は誤りです。 記述 e ですが チアマゾールは、甲状腺機能亢進治療薬です。 ペルオキシダーゼを阻害することで T3 ,T4 ホルモンが合成されないようにします。 よって、記述 e は正しいです。 以上より、正しいものの組み合わせは (a , b , e)です。 |