問145糖尿病・糖尿病合併症の治療に用いる 薬物、作用機序、効果の対応のうち、正しいものはどれか。 | 薬物 | 作用機序 | 効果 | 1 | グリメピリド | ATP感受性K+チャネル開口 | インスリン分泌促進 | 2 | メトホルミン | スルホニル尿素 (SU) 受容体刺激 | 肝臓での糖新生抑制 | 3 | ボグリボース | α-グルコシダーゼ阻害 | 腸管からの単糖吸収遅延 | 4 | ピオグリタゾン | ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ (PPARγ) 活性化 | 脂肪細胞でのアディポネクチン産生抑制 | 5 | エパルレスタット | アルドース還元酵素阻害 | 細胞内へのソルビトール蓄積促進 |
選択肢 1 ですが グリメピリドの作用機序は ATP 感受性 K+ チャネルを閉じることです。
開口では、ありません。 効果は、その通りです。
よって、選択肢 1 は誤りです。
選択肢 2 ですが メトホルミンは、様々な作用で血糖値を低下させる薬です。
SU 薬ではありません。 そのため、作用機序は、SU 受容体刺激ではありません。 作用として、肝臓での糖新生抑制は、含まれます。 よって、選択肢 2 は誤りです。
選択肢 3 ですが ボグリボースは、α-GI(α-グルコシダーゼ阻害薬) です。 作用機序、効果ともに正しいです。
よって、選択肢 3 は正しいです。
選択肢 4 ですが ピオグリタゾンは、インスリン抵抗性改善薬です。
PPARγ(Peroxisome Proliferator-Activated Receptor γ)という 核内受容体に作用することで TNF-α(Tumor Necrosis Factor-α)産生抑制 及び アディポネクチン(超善玉ホルモンと呼ばれる、ホルモンの一種です。 血中濃度が一般的なホルモンに比べ桁違いに多いという特徴があります。) 産生促進をひきおこします。
アディポネクチン産生を抑制するわけではありません。
よって、選択肢 4 は誤りです。
選択肢 5 ですが エパルレスタットは、アルドース還元酵素阻害薬です。 ソルビトールの蓄積を抑制します。
ソルビトールの蓄積を促進するわけではありません。
よって、選択肢 5 は誤りです。
以上より、正しいものは 選択肢 3 です。
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