抗菌薬に関する記述のうち 正しいものの組合せはどれか。 a アンピシリンは ペニシリン結合タンパク質に選択的に結合し 細菌のDNA合成を阻害する。 b エリスロマイシンは 細菌のリボソーム 50S サブユニットに結合し タンパク質合成を阻害する。 c ゲンタマイシンは 細菌のリボソーム 30S サブユニットに結合し メッセンジャーRNA (mRNA) の読み取りエラーを起こす。 d テトラサイクリンは DNA ポリメラーゼ及び RNA ポリメラーゼを阻害し 細菌の増殖を抑制する。 e リファンピシンは DNA ポリメラーゼを選択的に阻害し 細菌の DNA 複製を停止させる。 1(a、b) 2(a、e) 3(b、c) 4(c、d) 5(d、e) 記述 a ですが アンピシリンは、β-ラクタム系抗生物質です。 作用点は、細胞壁です。 細胞壁合成を阻害します。 DNA 合成を阻害するわけでは、ありません。 よって、記述 a は誤りです。 記述 b ですが エリスロマイシンは マクロライド系抗生物質です。 この通りの記述です。 よって、記述 b は正しいです。 記述 c ですが ゲンタマイシンは アミノグリコシド系抗生物質です。 この通りの記述です。 よって、記述 c は正しいです。 記述 d ですが テトラサイクリンは テトラサイクリン系抗生物質です。 70Sリボソームにおける 30Sサブユニットに結合し、タンパク合成を阻害します。 DNAポリメラーゼ 及び RNAポリメラーゼ阻害では ありません。 よって、記述 d は誤りです。 記述 e ですが リファンピシンは DNA 依存性 RNA ポリメラーゼ阻害薬です。 RNA 合成を阻害します。 DNA 合成複製を停止させるわけではありません。 よって、記述 e は誤りです。 以上より、正しいものの組み合わせは (b , c)です。 正解は 3 です。 |