問151薬物の生体膜を介した輸送に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。
a 単純拡散では、薬物は濃度勾配に従って透過し
その透過速度はMichaelis-Menten式により表すことができる。
b 促進拡散はトランスポーターを介した輸送であるため
構造の類似した化合物の共存により透過速度が低下する場合がある。
c P-糖タンパク質によるベラパミルの輸送は
一次性能動輸送の例である。
d エンドサイトーシスによる高分子の輸送は
エネルギーを必要としない。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 4
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問152薬物吸収に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。
a 膜透過性が高い薬物ほど
小腸吸収過程において非攪拌水層の影響を大きく受ける。
b 多くの薬物の口腔粘膜吸収は
能動輸送によるものである。
c 肺から吸収された薬物は、肝初回通過効果を受けない。
d 皮膚における汗腺や毛穴などの付属器官は
多くの薬物の経皮吸収の主たる経路である。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 2
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問152 解説へ
問153薬物のリンパ系への移行に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。
a リンパ液の流速は血流速度の数百分の一と遅いが
リンパ系を介する薬物の組織分布は血管系を介するものとほぼ等しい。
b リンパ系に移行した薬物がもとのリンパ液中に戻り
循環を繰り返す可能性は低い。
c 筋肉内に投与した薬物がリンパ系、血管系のどちらに吸収されるかは
分子量に依存し、その境界の分子量は約30,000である。
d 消化管からリンパ系を介して吸収された薬物は
肝初回通過効果を受けない。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 5
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問153 解説へ
問154薬物代謝酵素に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 酵素誘導作用と酵素阻害作用の両方を示す薬物がある。
b フェノバルビタールは、グルクロン酸転移酵素を含む
複数種の薬物代謝酵素を誘導する。
c シメチジンは、シトクロムP450 (CYP) のヘム鉄と複合体を形成して
CYPの代謝活性を増強する。
d リファンピシンは、肝細胞内の核内受容体に結合して
CYP3A4の発現を阻害する。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 1
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問154 解説へ
問155腎排泄に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a イヌリンの腎クリアランスは、糸球体ろ過速度の約2倍である。
b イヌリンの腎クリアランスは、血漿中濃度が高くなると大きくなる。
c p-アミノ馬尿酸は、糸球体ろ過と尿細管分泌を受ける。
d D-グルコースは、糸球体ろ過と尿細管再吸収を受ける。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 6
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問155 解説へ
問156分子量がともに約400で単純拡散により 小腸粘膜を透過する弱酸性薬物A及びBがある。
安定形の結晶粉末を空腹時に経口投与した際の消化管吸収において
薬物Aは溶解律速、薬物Bは膜透過律速である。
それぞれの薬物の結晶粉末を経口投与する際
吸収性改善方法として正しい組合せはどれか。
| 薬物A | 薬物B |
1 | 親油性のプロドラッグを用いる | 脂肪に富んだ食事の後に投与する |
2 | 粉末の粒子径を小さくする | ナトリウム塩を用いる |
3 | 脂肪に富んだ食事の後に投与する | 粉末の粒子径を小さくする |
4 | 準安定形の結晶を用いる | 親油性のプロドラッグを用いる |
5 | ナトリウム塩を用いる | 準安定形の結晶を用いる |
正解 4
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問157疾患時における薬物動態に関する記述のうち
正しいものの組合せはどれか。
a 糖尿病患者ではウリジンニリン酸グルクロン酸量の増加により
グルクロン酸抱合能が増大する。
b 肝障害によって肝血流量が低下した場合は
リドカインの血中濃度は上昇する。
c 心不全患者では、肝血流量の減少、腎血流量の減少がみられ
これらは薬物動態に影響を及ぼす。
d 腎障害時には、ゲンタマイシンの消失半減期は短くなる。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 4
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問158
図1及び図2はある薬物の経口投与後の血中濃度時間曲線である。
薬物動態に関するパラメータを1つだけ変化させて得られた3つの曲線を示す。
変化に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ただし、吸収及び消失は線形1-コンパートメントモデルに従い
吸収速度定数は消失速度定数に比べ大きく
図Bは図Aの縦軸を対数目盛りにしたものである。
a 図1は投与量を変化させたものである。
b 図1は分布容積を変化させたものである。
c 図1は吸収速度定数を変化させたものである。
d 図2は投与量を変化させたものである。
e 図2はクリアランスを変化させたものである。
1(a、d) 2(a、e) 3(b、d) 4(b、e) 5(c、d) 6(c、e)
正解 6
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問159薬物の経口投与量 (D) を増加させたときに増加するパラメータの正誤について、正しい組合せはどれか。
ただし、血中薬物濃度時間曲線下面積をAUCとする。
a 消化管吸収過程に飽和がある薬物のAUC/D
b 分布容積が大きく、組織との結合率は投与量によらず一定で
かつ血漿タンパク結合に飽和がある薬物の分布容積
c 代謝過程のみで消失し、代謝過程に飽和がある薬物のAUC/D
d 腎尿細管分泌過程に飽和がある薬物のAUC/D
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 誤 誤 正 誤
5 誤 正 正 正
正解 5
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問160薬物動態に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
ただし、いずれの場合にも腸肝循環は起こらないものとする。
a 肝抽出率が90%の薬物の肝クリアランスは
肝血流速度の変動の影響をほとんど受けない。
b 肝抽出率が10%の薬物の肝クリアランスは
血漿タンパク非結合率の変動の影響をほとんど受けない。
c 経口投与後、未変化体として尿中に排泄された量が
投与量に等しい薬物は、肝初回通過効果を受けない。
d 静脈内投与後、未変化体として尿中に排泄された量が
投与量に等しい薬物の腎クリアランスは、全身クリアランスと等しい。
1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)
正解 6
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