問96-156 解説





問156
分子量がともに約400で単純拡散により
小腸粘膜を透過する弱酸性薬物A及びBがある。

安定形の結晶粉末を空腹時に経口投与した際の消化管吸収において
薬物Aは溶解律速、薬物Bは膜透過律速である。

それぞれの薬物の結晶粉末を経口投与する際
吸収性改善方法として正しい組合せはどれか。

薬物A薬物B
1親油性のプロドラッグを用いる脂肪に富んだ食事の後に投与する
2粉末の粒子径を小さくするナトリウム塩を用いる
3脂肪に富んだ食事の後に投与する粉末の粒子径を小さくする
4準安定形の結晶を用いる親油性のプロドラッグを用いる
5ナトリウム塩を用いる準安定形の結晶を用いる

 


薬物 A の吸収性改善とは

簡単に言えば、速く溶けるようにする、ということです。

そのための手法としては

粒子径を小さくする、が代表例です。

さらに、準安定系の結晶を用いたり、ナトリウム塩にしたりすることも有効です。


また、単純拡散で小腸粘膜を通過しているから

脂溶性薬物であろうと考えられるので、高脂肪食も有効です。


以上より、選択肢 2 ~ 5 が正解の候補です。




一方、薬物 B の

膜透過律速 の改善は

薬物の分子構造が変わらないと

基本的にどうしようもありません。


薬物の一部を置換したり、薬物を包摂したりして

脂溶性を改善する とか

トランスポーターをうまく経由できるようにする

などが改善手法となります。

本問の記述の中では、プロドラッグ化が有効です。



よって、正解は 4 です。