問96-157 解説





問157

疾患時における薬物動態に関する記述のうち

正しいものの組合せはどれか。


 a 糖尿病患者ではウリジンニリン酸グルクロン酸量の増加により

グルクロン酸抱合能が増大する。


 b 肝障害によって肝血流量が低下した場合は

リドカインの血中濃度は上昇する。


 c 心不全患者では、肝血流量の減少、腎血流量の減少がみられ

これらは薬物動態に影響を及ぼす。


 d 腎障害時には、ゲンタマイシンの消失半減期は短くなる。


  1(a、b) 2(a、c) 3(a、d) 4(b、c) 5(b、d) 6(c、d)




b、c がわかりやすいです。


まず、記述 b ですが

リドカインは代表的、肝血流依存性薬物です。

つまり、クリアランスが肝血流によって増減します。

肝障害により、肝血流が低下すれば、クリアランスが低下します。

その結果、血中のリドカインがなかなか除去されないのだから

血中濃度は上昇します。


記述 b は、正しい記述です。



記述 c は

心不全であれば、血液を全身に送る心臓の機能が衰弱するので

全身の血流量の減少が見られるはずです。

それにより、肝血流、腎血流も減少します。

その結果、薬物動態に影響を何らかの形で及ぼします。


記述 c は、正しい記述です。



また、記述 d ですが

ゲンタマイシンは、代表的な腎排泄型の薬剤です。

腎障害時には、腎臓の機能が衰弱するため

ゲンタマイシンのクリアランスが減少します。

その結果、消失半減期は延長します。短くはなりません。



よって、記述 d は誤った記述です。



記述 a に関してですが

糖尿病とグルクロン酸抱合の関係については

根拠となる情報源を見つけることができませんでした。

(もしご存知の方がいたら、教えて頂けると、とてもうれしいです。)


b,c が明らかに正しいので、消去法で誤りと判断するのが

よいと考えられます。


以上より、正解は 4 です。



問題へ戻る