96-165 解説





問165


図はモルヒネを製剤A及び製剤Bとして
経口投与後の血中濃度時間曲線を
表は体内動態パラメータを示す。

各製剤30 mgを経口投与した場合
次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
ただし、吸収及び消失は線形1-コンパートメントモデルに従うものとする。
製剤A製剤B
投与量 (mg)3010
最高血中濃度 (μg/mL)0.0270.017
最高血中濃度到達時間 (h)3.10.52
バイオアベイラビリティ (%)3535
分布容積 (L)180180
全身クリアランス (L/h)4545
吸収速度定数 (1/h)0.406.5


 a 製剤A投与後の最高血中濃度は製剤Bに比べて高くなる。

 b 製剤A投与後の消失半減期は製剤Bの約2倍である。

 c 製剤A投与後の平均滞留時間は製剤Bの約3倍である。


   a  b  c 

 1 正 正 正
 2 誤 正 誤
 3 正 誤 誤
4 誤 誤 誤
 5 正 誤 正








記述 a ですが、グラフは
製剤 A 「30」 mg、製剤 B 「10」 mg を投与した結果です。

製剤 A, B 共に 30 mg 投与すれば
B の方が、最高血中濃度は高くなると考えられます。
(B のピークが、約 3 倍になると考えられるからです。)


よって、記述 a は誤りです。
選択肢から、記述 c も誤りとわかります。

ちなみに平均滞留時間 MRT は
静脈投与であれば、1/ke で求めることができます。
また、経口投与であれば、1/ka + 1/ke で求めることができます。



記述 b ですが
消失半減期(T1/2)は、0.7/ke なので
ke を求めて考えるとよいです。

CL = ke・Vd を用いて、表のデータから
それぞれの薬剤のke を計算します。

すると、薬剤 A,B 共に CL,Vd が同じなので
ke も同じです。半減期も同じとわかります。
2倍では、ありません。


よって、記述 b は誤りです。



以上より、正解は 4 です。