問96-209 解説



問209

50歳男性。
15年前に健康診断で尿タンパクを指摘された。
5年ほど前から高血圧も指摘されるようになった。

最近、排尿時に力まないと尿が出にくく
夜間に尿意で何度も目が覚めるようになったため来院した。
現在、薬物療法は受けていない。


 身体所見:
  身長160 cm、体重66 kg、血圧165/95 mmHg、.胸腹部異常なし、
  下肢に浮腫あり、直腸指診にて前立腺肥大あり、
  胸部X線:心胸郭比 (CTR) 52%。


 血液検査:
  赤血球315×104/μL、白血球6,000/μL、血小板数2.5×105/μL、
  血清総タンパク5.4 g/dL、血中尿素窒素 (BUN) 50 mg/dL、
  血清クレアチニン (Scr) 2.4 mg/dL、
  アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ (AST) 25 IU/L、
  アラニンアミノトランスフェラーゼ (ALT) 20 IU/L、
  γ-グルタミルトランスペプチダーゼ (γ-GTP) 40 IU/L、
  Na 138 mEq/L、K 5.2 mEq/L、Cl 102 mEq/L、Ca 9.2 mEq/L、
  総コレステロール300 mg/dL、HDLコレステロール30 mg/dL、
  トリグリセリド310 mg/dL、空腹時血糖108 mg/dL、HbA1c 5.6%、
  前立腺特異抗原 (PSA) 3.0 ng/mL (基準値 4.0 ng/mL以下)。


 尿検査:
  タンパク(3+)、糖(-)、潜血(±)。


この患者に関する記述の正誤について
正しい組合せはどれか。

a 尿タンパク陽性は、糖尿病性腎症による。

b 低タンパク血症は、栄養障害による。

c 貧血は、血中エリスロポエチンの減少による。

d 本態性高血圧が疑われる。

  a  b  c  d 
1 正 正 誤 正
2 正 正 誤 誤
3 誤 正 正 誤
4 正 誤 誤 正
5 誤 誤 正 正
6 誤 誤 正 誤 



身体所見からは
高血圧、前立腺肥大。


血液検査からは
赤血球が低め。
総コレステロール、中性脂肪が少し高め。


尿タンパクがでているところから
腎障害はあるんだろう。


既往から見て、腎障害→高血圧 という流れ
で、前立腺肥大が合併 というところ。

といったことを考えるとよいと思います。



記述 a ですが
糖尿病の兆候は、検査値からみられません。
よって、誤りです。



記述 b ですが、体重や、血液検査から見て
栄養障害は、考えられないと思われます。
よって、誤りです。



記述 c は
正しい選択肢と考えられます。



記述 d ですが
本態性高血圧とは
高血圧をきたす他の疾患が見られない高血圧のことです。

本患者は
腎疾患を基礎疾患としての高血圧と考えられるため
誤りです。



以上より、正しい組み合わせは
誤誤正誤 です。


正解は 6
です。



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