99-141~99-150 解説一覧



問141
処方せん医薬品並びに
毒薬及び劇薬に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 体外診断用医薬品は
処方せん医薬品として指定される。

2 正当な理由があれば
処方せんを受けた者以外の者に対して
処方せん医薬品を販売または授与することができる。

3 薬局開設者は
処方せん医薬品の販売又は授与を記録した帳簿を
最終の記載の日から3年間保存しなければならない。

4 業務上劇薬を取り扱う者は
貯蔵する場所に「医薬品」及び「劇」の文字を
示しなければならない。

5 毒薬は
かぎをかけた場所に他の物と区別して
貯蔵しなければならない。



選択肢 1 ですが
体外診断用医薬品とは
疾病の診断に使用する
身体に直接使用しない医薬品のことです。
具体的には、血、尿、便などの検査試薬です。

体外診断用医薬品は
処方せん医薬品としては、指定されません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、その通りの記述です。
ちなみに、正当な理由とは
例えば災害時に、処方せんの交付が困難だが
処方せん医薬品が必要な場合である、等です。



選択肢 3 ですが
帳簿の保存義務は、2年間です。
(参照:薬事法 49 条 3
3年間では、ありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 ですが
劇薬の貯蔵場所は
他の物と区別して陳列、貯蔵すれば OK です。
「医薬品」や「劇」の文字表示の必要は
ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、その通りの記述です。
薬局実習において、ウブレチドなどが入っている所には
カギがかかっていたのではないでしょうか。
そのような記憶を思い出すと、理解しやすいと思います。



以上より、正解は 2,5 です。







問142
医薬品の広告に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 堕胎を暗示する広告を行ってはならない。

2 製造方法に関する広告は、規制されない。

3 広告の内容については
あらかじめ厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

4 医薬関係者以外の一般人を対象とする
広告方法が制限される医薬品がある。

5 医薬品の製造販売業者は
承認前の医薬品の広告を行うことができる。



選択肢 1 は、その通りの記述です。
(リンク先は、厚生労働省 HP 
医薬品等の広告規制について の部分 です。)



選択肢 2 ですが
薬事法 66 条により、製造方法に関しても
明示的・暗示的を問わず、虚偽や誇大広告が
禁じられています。
つまり、規制されないわけではありません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
内容の事前チェックは、いわゆる検閲であり
これは許されません。
許可は、不要です。
(ちなみに「広告は、このような基準を満たすように」
という、医薬品等適正広告基準 というものはあります。)



選択肢 4 は、正しい記述です。



選択肢 5 ですが
薬事法 68 条により
何人も、承認前の医薬品の広告はできません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 1,4 です。







問143
薬剤師免許(以下「免許」という。)に対する
処分等に関する記述のうち、
しいのはどれか。2つ選べ。

1 免許の処分に当たっては
薬事・食品衛生審議会の意見を聴かなければならない。

2 薬剤師が成年被後見人となったときは
免許が取り消される。

3 戒告は最も軽い処分であるため
再教育研修の対象とはならない。

4 薬剤師業務の停止期間は3年以内である。

5 免許を取り消された者が
再び免許を取得しようとする場合は
改めて国家試験を受けて合格しなければならない。



選択肢 1 ですが
薬剤師法 8 条によれば
免許の処分のような行政処分が行われる際には
医道審議会の意見を聴くことが必要です。
薬事・食品衛生審議会では、ありません。

ちなみに、薬事・食品衛生審議会の役割としては
医薬品の承認や、薬事・食品関連の調査・審議を
行うことです。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 は、その通りの記述です。



選択肢 3 ですが
薬剤師法 8 条によれば
戒告を受けた薬剤師に対して
再教育研修を受けるよう、命じることができる
とあります。
(H 18 年 6 月、改正薬事法より、導入。)


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい記述です。



選択肢 5 ですが
再免許取得において
改めて国家試験を受験する必要はありません。
ちなみに、再教育研修を受ける必要があります。


よって、選択肢 5 は誤りです。




以上より、正解は 2,4 です。







問144
安全な血液製剤の安定供給の
確保等に関する法律に規定されている基本理念に
掲げられていないのはどれか。1つ選べ。

1 血液製剤は
その安全性の向上に常に配慮して
製造、供給又は使用されなければならない。

2 血液製剤は
貴重なものであること等から
適正に使用されなければならない。

3 血液製剤は
できるだけ低廉な価格で供給されるようにしなければならない。

4 血液製剤は
国内自給が確保されることを基本とするとともに
安定的に供給されるようにしなければならない。

5 血液製剤に関する施策の策定及び実施に当たっては
公正の確保及び透明性の向上が図られるよう
努めなければならない。



血液製剤とは、人体から採取された血液を原料として
製造される医薬品のことです。


献血により得られる貴重な原料を用いること、及び
医療全体における血液製剤の占める重要性
血液製剤の安全性への配慮などが
安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
において規定されています。


この法律の中で、特に価格に関する記述は
ありません。
選択肢 3 は誤りです。



よって、正解は 3 です。






問145 
麻薬及び向精神薬の取扱いについて
正しいのはどれか。2つ選べ。

なお、地方厚生(支)局長は
厚生労働大臣から権限が委任されているものとする。


1 向精神薬を用いて動物実験等の研究を行う
施設の設置者の登録は
地方厚生(支)局長又は都道府県知事が行う。

2 麻薬研究者が研究用の麻薬を製造する場合は
その都度、都道府県知事の許可が必要である。

3 海外旅行をする際
向精神薬を携帯するには、地方厚生(支)局長の許可が必要である。

4 家庭麻薬製造業者は
特段の許可を受けることなく
コデイン、ジヒドロコデイン及びその塩類を
麻薬製剤業者に譲り渡すことができる。

5 向精神薬輸出業者が
第一種向精神薬を輸出する際には
その都度、地方厚生(支)局長の許可が必要である。



選択肢 1 は、正しい記述です。



選択肢 2 ですが
麻薬及び向精神薬取締法によれば
麻薬研究者は、研究用の麻薬を製造した場合
製造した麻薬の品名、数量、年月日の記帳記載義務があります。
(40条)

しかし、その都度都道府県知事の許可が必要ではありません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
海外渡航における、向精神薬の携帯は
本人が、自身の治療のために携帯する目的であれば
許可不要です。


よって、選択肢 3 は誤りです。


ちなみに、医療用麻薬については
地方厚生局の許可が必要です。




選択肢 4 ですが
麻薬及び向精神薬取締法24条によれば
家庭麻薬製造業者は、麻薬を譲り渡してはいけません。

そして、コデイン、ジヒドロコデイン及びその塩類は
1%以上ならば、麻薬です。
つまり、譲り渡してはいけない場合があると考えられます。


よって、選択肢 4 は誤りです。



ちなみに家庭麻薬とは
コデイン、ジヒドロコデイン その塩類を 1.0 % 以下含有するもので
これら以外の麻薬を含有しないもの のことです。

※ 家庭麻薬は、麻薬とは別物です。



選択肢 5 は、その通りの記述です。
ちなみに、代表的な第1種向精神薬は
メチルフェニデート(リタリン)です。



以上より、正解は 1,5 です。







問146
毒物及び劇物取締法に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 薬剤師は毒物劇物取扱責任者になることができる。

2 毒物劇物営業者は
交付を受ける者が18歳未満でないことを
事前に確認すれば、ナトリウム、ピクリン酸など
引火性、発火性もしくは爆発性のある
毒物又は劇物として政令で定められたものを
交付することができる。

3 特定毒物は
製剤をあせにくい黒色に着色しなければ販売してはならない。

4 シアン化合物を業務上使用する電気めっき業の事業者は
都道府県知事に所定の事項を届け出なければならない。

5 毒物劇物営業者が
政令で定める技術上の基準に従って
毒物又は劇物を廃棄する際には
都道府県知事への届け出が必要である。




選択肢 1 は、正しい記述です。

毒物劇物取締法8条により
薬剤師は、毒物劇物取扱責任者になることが
できます。



選択肢 2 ですが
ナトリウムやピクリン酸を交付する時は
年齢が18歳未満でないことだけでなく
交付をうける者の、氏名、住所を確認する必要があります。
(更に、 5 年間の帳簿保管義務があります。)


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
着色は、含有する製剤によります。
そして、色は、赤・青・黄など
派手めです。

ちなみに
あせにくい黒色に着色しなければいけないのは
硫酸タリウムの製剤たる劇物、及び
燐化亜鉛の製剤たる劇物 です。
農業用として販売・授与されます。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい記述です。



選択肢 5 ですが
毒物又は劇物を、政令で定める技術上の基準に従い
廃棄する場合は、届出は、不要です。


よって、選択肢 5 は誤りです。




以上より、正解は 1,4 です。







問147
製造物責任法に関する記述のうち
正しいのはどれか。1つ選べ。

1 損害賠償の請求権には時効がない。

2 医薬品の添付文書の記載の不備は
製造物の欠陥とはならない。

3 医薬品に副作用が生じれば
直ちに製造物としての欠陥になる。

4 製造物の欠陥により生じた
生命や身体への被害が対象であり
財産への被害は対象ではない。

5 製造物を引き渡した時における
科学又は技術に関する知見によって
欠陥を認識することができなかった場合には
製造業者は損害賠償責任を負わない。



選択肢 1 ですが
製造物責任(PL)法 によれば
損害及び賠償義務者を知った時から 3 年
もしくは、引渡しから 10 年で、時効です。
つまり、時効がないわけでは、ありません。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
添付文書の記載の不備も、製造物の欠陥になります。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
元来、医薬品には、副作用を完全に避ける事はできない
という特性があります。

そこで、基地の副作用について、指示・警告が
適正に行われていれば、欠陥にはあたらない
とされています。

つまり、副作用が生じても、直ちに製造物の欠陥になる
わけではありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 ですが
PL 法 1 条によれば、財産への被害も対象です。


よって、選択肢 4 は誤りです。



選択肢 5 は、正しい記述です。



以上より、正解は 5 です。



参考) 製造物責任法






問148
わが国の医療保険制度の説明として
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 基本的にすべての国民が
何らかの医療保険制度に加入する国民皆保険である。

2 加入者は
全国のすべての医療機関で
療養の給付を受けることができる。

3 加入者が納めた保険料に応じて
給付される療養の種類に違いがある。

4 保険で給付される療養と
保険外で給付される療養を
併用できる場合がある。

5 75歳以上の者は
保険料を負担しない制度に加入する。



選択肢 1 は、正しい記述です。
いわゆる、国民皆保険制度です。


選択肢 2 ですが
保険医療機関でなければ
療養の給付は、受けることができません。

保険医療機関でない医療機関については
保険が適用されず、全額自費負担となります。
つまり、すべての医療機関では、ありません。

ちなみに、療養の給付とは
診療や、治療のことです。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3 ですが
収めた保険料による、給付される療養の種類の違いは
日本の保険制度においては、ありません。


よって、選択肢 3 は誤りです。



選択肢 4 は、正しい記述です。

保険で給付される療養と、保険外で給付される療養の併用は
いわゆる混合診療のことです。

混合診療は、原則禁止です。

現在のところ、差額ベッド料や
先進医療、高度医療について
併用が、例外的に認められています。
つまり、併用できる場合は、あります。

(厚生労働省 政策についての HP へ)




選択肢 5 ですが
75 歳以上になると
「後期高齢者医療制度 (H26.4月時点での名称)」
へ加入します。

保険料は、原則として年金から徴収されます。
つまり、保険料を負担しない制度では、ありません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 1,4 です。







問149
処方せん医薬品の製造販売業者が
遵守しなければならないGVP
(Good  Vigilance  Practice)に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 市販直後調査の実施期間は
承認時からの6ヶ月間である。

2 安全管理統括部門及び
安全管理責任者を置かなければならない。

3 医薬情報担当者は
医療関係者を訪問すること等により
安全管理情報の収集、提供を行う。

4 再審査にあたり
申請資料が本基準に適合しているかが調査される。



選択肢 1 ですが
「承認時から」 ではなく
「販売開始時」から 6 ヶ月間です。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ,3 は正しい記述です。



選択肢 4 ですが
本基準とは、市販後調査が適正に行われ
資料の信頼性が確保されるために遵守する事項
についての基準です。

つまり、申請資料が適合しているかの基準
では、ありません。


よって、選択肢 4 は誤りです。



以上より、正解は 2,3 です。







問150 
医療機関の長と治験審査委員会に関する記述のうち
正しいのはどれか。2つ選べ。

1 同一被験薬の第Ⅱ相試験に引き続き
第Ⅲ相試験を同一医療機関で実施する際
当該医療機関の長は
治験審査委員会の意見を聴く必要はない。

2 医療機関の長は
治験審査委員会が当該医療機関で治験を実施することが
適当でない旨の意見を述べた時であっても
自らの判断で当該治験の実施を承認できる。

3 治験審査委員会においては
医療機関の長からの依頼により
治験実施計画書、治験薬概要書
説明文書等の資料に基づき
治験の妥当性を審査する。

4 医療機関の長は
モニタリング報告書を受け取った時は
当該医療機関において治験が適切に行われたかどうか
治験審査委員会の意見を聴く必要がある。

5 医療機関の長は
当該医療機関の治験審査委員会の
審議に参加することができる。



選択肢 1 ですが
医療機関が治験を受諾する場合
長は、治験審査委員会( IRB )の意見を
聴いた上で判断します。

同一被験薬に関する治験の
同一医療機関での実施であったとしても
意見を聴く必要があります。


よって、選択肢 1 は誤りです。



選択肢 2 ですが
IRB が適当でない、といった場合
医療機関は
当該治験の実施を承諾しては、いけません。


よって、選択肢 2 は誤りです。



選択肢 3,4 は、正しい記述です。




選択肢 5 ですが
医療機関の長は
当該医療機関の IRB に出席はできるのですが
委員になったり、審議・採決に参加することは
できません。


よって、選択肢 5 は誤りです。



以上より、正解は 3,4 です。