問100 X 線回折法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。 1 X 線源のターゲット(対陰極)には Cu や Mo が用いられる。 2 測定には、連続X線が通常用いられる。 3 X 線結晶構造解析では 回折斑点の強度から結晶の格子定数が求められる。 4 粉末 X 線回折法では 結晶構造に基づいた同心円状の回折像が得られる。 5 X 線を結晶に照射すると 主にその物質中の原子核の強制振動が起こり 散乱X 線が生じる。 選択肢 1 は正しい記述です。 選択肢 2 ですが 測定に用いられるのは、特性 X 線です。 連続 X 線では、ありません。 よって、選択肢 2 は誤りです。 選択肢 3 ですが 回折斑点の強度だけでなく、位置も 格子定数を求めるためには必要な情報です。 よって、選択肢 3 は誤りです。 選択肢 4 ですが、その通りの記述です。 ちなみに、単結晶に対する X 線回折の結果は 斑点状の画像として得ることができます。 選択肢 5 ですが 散乱 X 線とは 照射した X 線が、電子の影響を受けることにより 散乱した X 線のことです。 原子核の強制振動によるものではありません。 よって、選択肢 5 は誤りです。 以上より、正解は 1,4 です。 |