問277 36歳男性。 体重70kg。気管支ぜん息の治療中である。吸入ステロイド薬 で良好にコントロールされていたが、急性発作により、夜間救急を受診した。サル ブタモール硫酸塩の吸入を反復したが改善せず、アミノフィリン点滴静注の処方が 出された。 アミノフィリン点滴静注を行う際の注意事項に関する記述のうち、 誤っているのはどれか。1つ選べ。 1 肝障害のある患者では 血中テオフィリン濃度が上昇しやすい。 2 喫煙習慣のある患者では 血中テオフィリン濃度が上昇しやすい。 3 ニューキノロン系抗菌薬を併用している患者では テオフィリンの中毒症状が現れることがある。 4 過量投与では、痙れんが発現しやすい。 5 過量投与の処置としては 輸液による排泄促進が有効である。 選択肢 2 ですが 喫煙により、CYP 1A2 が誘導されます。 テオフィリンはこの代謝酵素により代謝を受けるため 喫煙習慣のある患者では 血中テオフィリン濃度が十分に上昇しないおそれがあります。 濃度が上昇しやすいわけでは、ありません。 選択肢 1,3,4,5 は、正しい記述です。 以上より、正解は 2 です。 |