問281 65歳女性。 関節リウマチで内服薬を服用していたが 十分な治療効果が認められなかったため モノクローナル抗体(遺伝子組換え)製剤が投与されることとなった。 前問で選択した2種の注射剤に共通する記述として 正しいのはどれか。2つ選べ。 1 密閉容器に保存されている。 2 遮光し、2~8℃で保存する。 3 生理食塩液に対する浸透圧の比は6である。 4 無菌試験法に適合する。 選択肢 1 ですが 密閉容器とは、固体の侵入を許さない容器で 代表例は、紙袋や箱です。 注射剤の容器は、密閉容器ではありません。 (ちなみに 固体及び液体の侵入を許さないのが 気密容器です。 気体も通さず、最も密閉度の高い容器が 密封容器です。 注射器は、密封容器にあたります。) よって、選択肢 1 は誤りです。 選択肢 2 は、その通りの記述です。 ペプチドなので、分解や変性を避けるため 遮光し、冷所保存します。 また、凍結を避けるために このような温度範囲に規定されています。 選択肢 3 ですが 浸透圧比が5を超えたあたりからは 末梢静脈からの投与が難しく 中心静脈からの投与となります。 よって、選択肢 3 は誤りです。 (ちなみに、ヒュミラについては浸透圧比が 約1とのことでした。 又、アクテムラについては浸透圧比が 0.5~1 ということでした。) 選択肢 4 は、その通りの記述です。 注射剤であることから、正しいと判断できたのではないかと 考えられます。 以上より、正解は 2,4 です。 |