問99-246 解説




問246
65歳女性。
咳と痕がひどいため近医を受診。
保険薬局で薬剤師が以下の処方せんを受け付け
お薬手帳を確認し処方監査を行った。

(処方)
テオフイリン徐放錠 200mg (12~24時間持続)
1回1錠(1日2錠)
1 日2 回朝食後就寝前

アンブロキソール塩酸塩錠15mg
1回1錠(1日3錠)
1 日3 回朝昼夕食後
28日分


パルミコート200μgタービュヘイラ-56吸入(注)1本
(注:ブデソニド1回吸入量200μgの
ドライパウダー吸入式ステロイド薬)
1 回1 吸入1 日2 回
朝夕食後吸入



お薬手帳には以下の薬剤が記載されていた。
この中で上記処方と併用した場合
処方医に対し、疑義照会の対象になる薬剤はどれか。
2つ選べ。


1 モンテルカストナトリウム錠
2 フルボキサミンマレイン酸塩錠
3 八味地黄丸エキス穎粒
4 葛根湯エキス穎粒
5 ガスター10(ファモチジンを含有する一般用医薬品)



処方からは、ざっと
テオフィリン→気管支ぜん息薬。キサンチン誘導体。
気管支が広がって楽になる薬。

アンブロキソール→肺サーファクタント分泌促進。
痰の切れをよくする薬。

パルミコート→吸入。ステロイド。
抗炎症、ぜん息に使用。吸入後うがい指導。

ぐらいの事を想起します。



そして、選択肢の薬ですが
モンテルカスト→LT 受容体拮抗薬。
アレルギー性鼻炎などに使用。

フルボキサミン→SSRI 。
うつ等に使用。

八味地黄丸→尿の問題、膀胱炎
前立腺肥大(本問では女性なので、不要。)
老人性白内障などに使用。

葛根湯→風邪の初期、肩こりなどに使用。
マオウ含有。

ガスター10 → H2 ブロッカー。
胃酸分泌抑制。

ぐらいを連想します。



相互作用についてですが
テオフィリンは、CYP 1A2 で代謝される薬です。
(これは有名なので、記憶すべきポイントです。)

代表的な相互作用として
CYP 1A2 を阻害するフルボキサミンとの併用により
テオフィリンの血中濃度上昇が知られています。
(フルボキサミンが、CYP 1A2 阻害剤という印象は
あまり強くないかもしれませんが、臨床上重要なポイントです。)

又、葛根湯に含まれるマオウが
テオドール類似の作用(中枢興奮)を示すため
注意が必要です。
(マオウの中枢興奮作用については
漢方一般で、常に留意が必要なポイントです。)



以上より、正解は 2,4 です。




ちなみに、代替案の一例としては
テオフィリンの代わりに、β2 刺激薬の併用を提案することが
考えられます。

すなわち、吸入で、β2 刺激薬のホルモテロールと
ステロイドのブテゾニドの配合剤である
シムビコートの使用を提案するという対応が
考えられます。

そうすると、葛根湯についても
継続して服用して問題なくなります。
(あくまで、一例です。)