問99-251 解説




問251
37歳男性。
食欲不振、消化不良の症状があった。
自らの判断で、六君子湯
(ニンジン、ハンケ、ブクリョウ、ソウジュヅ
タイソウ、チンピ、カンゾウ、ショウキョウ)を購入し、服用していた。

しかし、下血を伴う下痢と腹痛を繰り返すようになり
近医を受診したところ、潰傷性大腸炎と診断され
以下の薬剤が処方された。

(処方1)
サラゾスルファピリジン錠500mg
1回1錠(1日4錠)
1 日4 回朝昼夕食後、就寝前2 1 日分

(処方2)
プレドニゾロン錠5mg 1回3錠(1日6錠)
1 日2 回朝夕食後2 1 日分



六君子湯の重大な副作用はどれか。2つ選べ。

1 間質性肺炎
2 偽アルドステロン症
3 血圧低下
4 ミオパシー



六君子湯の重大な副作用は
偽アルドステロン症と、ミオパシーです。


カンゾウに含まれるグリチルリチンにより
偽アルドステロン症と呼ばれる重大な副作用が
おきる場合があります。

偽アルドステロン症とは
アルドステロン(鉱質コルチコイドの一種)類似の作用を
グリチルリチンが示すことにより
高血圧や、低カリウム血症が引き起こされる症状です。

低カリウム血症は
Na+再吸収が増加
→Na+/K+ 交換系を介してK+の尿中排出が亢進
→低カリウム血症 という流れで引き起こされます。


この低カリウム血症によって
引き起こされることがあるのが
ミオパシーです。


ミオパシーとは
筋肉が萎縮し、力が入らない症状のことです。


ちなみに、低カリウムで
なぜ筋肉に力が入らなくなるかというと
そもそもカリウムには、ナトリウムと協働して
筋肉の収縮と弛緩を調節するという働きがあるからです。

カリウムが不足することで
収縮と弛緩をうまく調節できなくなると
考えられます。



以上より、正解は 2,4 です。



ちなみに、選択肢 1 の
間質性肺炎が代表的な副作用である漢方は
小柴胡湯です。


選択肢 3 の
血圧低下が代表的な副作用である漢方
なのですが

そもそも降圧薬としては
カルシウム拮抗薬や ARB などがありますし
何らかの治療に漢方薬を使っていて
血圧低下が副作用として
問題となるケースが思い当たりませんので
何かわかり次第、補足しようと思います。
(ずっと補足されないかもしれません。。)