2018.04~2018.06



このコーナーは、管理人が日々の生活の中で気になったことや考えたことを、好き勝手に書き散らすページです。
特に薬学とは関係ない内容も多く、実になる話は少ないと思います。それでも読んでいただけるという方は…ぜひ。



◆2018.6.24◆

「誰が訳すか」


和訳された英米の小説を読むとき、その翻訳者がどんなヒトかって、とっても重要ですよね。
大きく分けると、日本語が堪能な翻訳者と英語をベースとしている翻訳者がいますが、
僕は前者タイプのほうがずっと有難いです(実際、このパターンがほとんどな気がします)。

というのも、日本語ベースの翻訳者が原著である英語の真意を汲み取れなかったとしても、
読み手である僕は原著を知らないので、そのことは気になりません。
一方、英語ベースのヒトが妙な日本語の云い回しを使ってくると、急に流れが中断されて、
それまでその世界に没入していても我に返ってしまいます。

具体例を挙げるなら…
「君、これ好きじゃないんだっけ?」
「うぅん」
って云ってるのに、好きじゃない前提で話が進むような流れ。

これを読んだとき、一瞬「ん?」ってなりませんか…?
しばしの硬直ののちに、そういえば英文だと否定の疑問文に対する返事でも、
好きならYes、嫌いならNoだったな…とか思うんだけど、
英語の授業とか思い出してる時点で、もう現実世界に引き戻されてるんですよね。

これが専門書とか実用書みたいな、物語以外の本ならどっちでも良いんです。
この場合はコンテンツが大事なのであって、云い廻しに重きが置かれているわけではありませんから。
だけど…物語だと、ね。


うん…まぁ、原著を読む英語力のない僕の自己責任なので、
翻訳者に多くを望んでも仕方ないんだけれど。
むしろ、本来なら出会うことさえなかった作品に触れることができたんだから…
訳してくれたことに感謝しないといけませんね。


(ICO)



◆2018.6.17◆

「英語版コアカリ」



薬学生とは切っても切れない関係にある「薬学教育モデル・コアカリキュラム」、
通称「コアカリ」。
読んだことのあるヒトも多いかと思います(読んでなくても別に悪くことじゃありません)。

そのコアカリの英語版を日本薬学会が作ったそうで、先月からホームページで公開されました。

意図としては、
「日本の薬学教育がどんなことをしているのかを海外の機関や教育者に発信しよう!」
ってことらしいですけど…日本語圏の皆さんが読むというのも、薬学英語の勉強になって
有意義な暇つぶしができると思います(多忙なヒトはそちらを優先してください)。


まぁね…そうは云ってみても、僕もまだ少ししか読んでないんですけどね。
英語は楽しいし面白いけど、難しいんだな。

僕と同じように英語が好きだけど不得手だってヒトには、
日本語版のコアカリと並べて読んでみることをお勧めします…♪



参考サイト:日本薬学会
リンク先のページの下のほうにある「薬学教育モデル・コアカリキュラム」というところに、
英語版とオリジナル(日本語版)両方のPDFが公開されています。


(ICO)



◆2018.6.12◆

久しぶりにこれは!
というニュースだったので書き込み。


2017.09.03 で書いていた
academist Journal を定期的に見ていた所

若手が活躍できるチーム作りの秘訣とは? 
– 雷雲プロジェクトから見えてくる、新しい研究スタイル
というニュースを発見。

クラウドファンディングで導入資金の獲得
→科研費取得
雷が大気中で原子核反応(光核反応)を
起こすことを突き止めたとする論文を
nature に発表した というニュース。

科学研究における資金獲得の
新しい流れにおける一つのモデルケースとして
まず、興味深い。

さらに、この研究過程において
>普段の情報共有には「Slack」
>ビデオ会議システムには「Zoom」
>論文作成には皆が同時に書き込むことができる
>「ShareLaTeX」
>データ共有には「Google Drive」
>コード共有には「GitHub」をそれぞれ利用

していたとのこと。
日常の情報共有、活用における
新しいツールを使い倒している点が
「そうそうこういう風にしたら
はかどるよね、きっと!」と膝を叩く内容。


さらにこの研究における
重要なデータである
雷発生に伴うガンマ線検出については

検出器を学校などに置いてもらう
いわば市民参加型研究 の形を
とった点も、興味深いというか
控えめにいって、最っ高に好き。

多分
「複数人の力を『合わせる』のって
すごくむずかしいんだけど
力をあわせたら、色んなすごいことって
もっともっとぽんぽんできるはず。

少しバ◯スって
タイミングよくつぶやいたら
世界中がびっくりするように

想像できなかったことが
いっぱいできる土壌が、今、いっぱいあって
一人ひとりの『一手』の
単位も影響範囲もばかでかくなってるんだから」
という個人的、強い偏見がある。

そんな思いを、ある意味晴らしてくれるニュースで
少し興奮しているみたいだ。


おまけに
この雷雲プロジェクトを
主導している方の所属が

(横山さんの三国志1~60巻を
数百回子供の頃読み込んだ身としては)
名前ですごい興味を惹かれていた
京大の「白眉センター」だったことに
勝手に嬉しくなる。


大きな流れとして
科学研究に使える予算は
右肩上がりはありえないと思っている。
だからこその「集中と選択」が
粛々と進行していると感じている。

「集中と選択」は
多くの素晴らしい研究の種を
広く浅く耕す土壌を奪っているのかもしれない。

けれど、クラウドファンディングのような
新しい資金の流れを
今、僕たちは手段として得つつあって

一方で
見込みが出てきたここに賭ける という分野に対して
国税を厳選してつぎこみ
集中を図るというのは
十分ベターな戦略ではないのか。

さらには
一部の研究者 だけでなく
市民が最新の研究に
資金面、実際の研究面で
参画していける未来というのは

少しでも科学的分野に
興味を持ったことのある
そして、これから持つ人々にとって
希望を持てるニュースだと感じる。


いや~、やっぱりやりたいことが∞。
少しずつだけど、いろいろとがんばっていこう!


(kazupiko)



◆2018.6.7◆

「水星探査計画 BepiColombo」



随分前から計画されていた水星探査計画ですが、プロジェクト開始から15年の時を経て…
今年の10月、いよいよ探査機が打ち上げられることになりました。

ベピ・コロンボと名付けられたこの水星探査計画は、
磁気圏探査機(MMO)と表面探査機(MPO)を一緒に打ち上げ、
水星を回る楕円軌道に投入して観測を行うというものです。

ちなみに、磁気圏探査機(MMO)は日本のJAXA、
表面探査機(MPO)はESA(欧州宇宙機関)が開発している、
日欧共同プロジェクトです。


太陽から最も近いが故に、灼熱の昼となる水星。
大気が希薄で熱が蓄えられず、極寒の夜を迎える水星。

7年に及ぶ水星への旅も、その後の周回軌道からの観測も…
決して楽な工程ではなさそうです。

むしろ、史上最多のスイング・バイをしなくちゃいけなかったり、
太陽光と水星表面からの熱放射という挟み撃ちにも耐えなきゃいけなかったり…
相当な難関が待ち構えています。

けれど…賭けたものが大きいのは、その見返りとなる成果が期待できるからです。
このビッグプロジェクトの成功を、陰ながら応援しています。


…かたや、最近のニュースで、132.8億光年先の銀河から酸素が発見されたという記事を読みました。

ほんの8光分(光年じゃなくて光分)の距離にある水星のことも良くわからないのに、
132.8億光年先まで見通そうとするなんて…人間という生き物も、よっぽど物好きですよね。





(ICO)



◆2018.5.23◆

「図書館で音楽配信サービス」


さいたま市の図書館が、インターネットでの音楽配信サービスを始めたそうです。
電子書籍の配信をしている図書館ならいくつか知ってるけど、音楽の配信は初耳です。
(よくよく調べていないので、前例はあるのかもしれませんが…。)

図書館にあるCDって、TSUTAYAとかで借りるのに比べて結構傷だらけで、
音飛びすることも多いので…結局、利用しなくなっちゃうんですよね。

でも、デジタル配信ならそういうこともないし、借りにいく手間も要りません。
いや…図書館に行くことを手間と取るか、
新たな出会い(本との、ね。念の為)のチャンスと取るかは人それぞれですが。


けれど、目下気になるのは、このサービスの同時ログイン数が
たったの30人に制限されている点ですね。

もちろん、これを無制限にしてしまうとCD業界の売り上げに悪影響を与えるので、
人数制限は当然の措置と云えます。
…が、130万人の都市で、図書館の利用登録者も20万人以上いるのに、
同時利用がたったの30人っていうのは厳しくないかな。

ちなみに、音楽のダウンロードはできません。オンラインで聴くだけです。
だから…聴くたびにログインの必要があるので、やっぱりすぐ満員になりそう。


いずれにせよ、新しい試みで、そそられるサービスであることに変わりはありません。
わくわくします。

まぁ…とはいえ、僕はさいたま市に在住でも在勤でもないから、
これを試してみることすらできないんですけどね。



参考サイト:さいたま市図書館


(ICO)



◆2018.5.15◆

「TAO計画」


ISS(国際宇宙ステーション)では金井宇宙飛行士が活躍中で、はやぶさ2は小惑星リュウグウに向かって猛進中です。
ガリレオの時代と違い、宇宙のことは宇宙に出ていって調べることができるような時代になってきました。

…とはいえ。
お金は掛かる、時間は掛かる、あまり遠くにはまだまだ行けない。

そんなわけで、古来から行われてきた「地球から遥か彼方を眺める」という観測手法は、まだまだ実用的な手段のひとつです。

しかも、科学技術の発展とともに宇宙開発が高度化しているのと同じように、
望遠鏡のグレードや解析技術についても年を追うごとにレベルアップしています。


日本の場合、ハワイにある「すばる望遠鏡」が有名ですよね。
これは標高4,205m地点にある、口径8.2mの大型望遠鏡です。
観測開始が1999年なので、かれこれ20年くらい現役で活躍し、今でも様々な観測が行われています。


一方、来年には日本の新しい望遠鏡の運用が開始される予定です。
場所はチリ、標高は5,640m(望遠鏡設置場所としては世界最高)、口径は6.5m。
プロジェクト名は「TAO計画」です。
(TAOはThe University of Tokyo Atacama Observatoryの略で、訳すと東京大学アタカマ天文台)

望遠鏡の設置場所は、標高が高ければ高いほど大気が薄いので好条件となりますが、
この場所はそれだけでなく、乾燥していて水蒸気が少ないこと、晴天率が高いことなどから選ばれたようです。

すばる望遠鏡の観測開始から20年も経っているので、光学系・機械系・制御系のどれに関しても、
その仕様がすばる望遠鏡とは結構違っていて、比べてみると面白いです。
(すばる望遠鏡だって、後になって機器更新している部分はあります。念のため。)


好いですね、楽しみですね。夢が拡がります。
「銀河宇宙の起源」と「惑星物質の起源」を2大テーマとしてチャレンジするそうなので、その活躍に期待しましょう…♪




(ICO)



◆2018.4.29◆

「移動薬局車」


移動薬局っていいですよね。
僕は写真でしか見たことないんだけど…
移動図書館みたいで、ちょっとそそられます。

移動薬局車両「モバイルファーマシー」は、
東日本大震災の際に薬の供給がガタガタになってしまった経験とその反省から、
宮城県薬剤師会によって開発されました。

これはキャンピングカーを改造したもので、錠剤棚はもちろん、
電子天秤や冷蔵庫、シンク、車両によっては無菌調剤設備も搭載されています。
そのため、錠剤などの交付だけでなく、ある程度の調剤も可能となっています。

調剤には電気が必要なので発電機は当然積んでいますが、そのほか、
エアコン、ベッド、トイレ、各種通信機器なども備わっていて、
災害時の長期戦を想定した造りになっています。


今では、宮城以外にもいくつかの県の薬剤師会がこれを導入し、
熊本地震のときに初めて実践として使われ、活躍しました。

また、最近になって岐阜市が自治体として初めてこれを所有し、
市立岐阜薬科大学に導入したそうです。
災害時には岐阜市が移動薬局車を出動させるそうですが、
普段は大学に置いてあって教育目的で使われています。


岡山県にある薬局など、民間会社でも移動薬局車を導入する動きが見られるものの、
それでも国内にある移動薬局車の合計は、まだ10台程度だそうです。

想定しているのが災害発生直後の大混乱時に何とか薬を供給する…という話なので、
まぁ、数が多いほどよいという類のものではないのかな。

でも、ここまで重装備じゃなくても、もっと気軽に導入できる移動薬局車が増えて、
災害時に限らず普段使いの移動薬局ができたらいいな。って思います。
薬局って在るところにはこれでもかってくらい密集してるけど、
無いところにはほんとに無いですからね…。

移動薬局車が当たり前に存在する地域…自動運転技術とかと組み合わせると、
案外うまく機能するんじゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。

どこかの自治体に、モデル事業として始めてほしいですね…。


(ICO)