3-3 2) アルコール類の性質と反応(2)







この項では、アルコール類の反応の中でも O-H 間の反応について解説をします。
C-O 間の反応については前項を参照してください。



◆アルコール類の反応(O-H 間の反応)◆


O-H の開裂反応で最も単純なものは、-OH が-ONa に代わる反応です。
つまり、アルコールにナトリウムのようなアルカリ金属を反応させると、金属アルコキシドを生成します。

    

前項で、アルコールは基本的には中性ですが、時に酸や塩基としても働くという説明をしました。
この反応は、アルコールが酸として働いている例です。


また、上記の応用として、Williamson (ウィリアムソン)エーテル合成という重要な反応があります。
これは、基質がアルコールで、生成物がエーテルとなる反応です。
その反応例を以下に示します。


    

1 段階目では、アルコールに強塩基( NaH がよく使われます)を反応させることでアルコキシドが生成します。
続く 2 段階目でハロゲン化アルキルを作用させると SN反応が起こり、その結果としてエーテルを得ることができます。
これがエーテルを合成するための重要反応、Williamson エーテル合成です。


上記とは別に、アルコールの酸化反応も O-H 間の反応として有名です。
第一級アルコールは酸化するとアルデヒドに、さらに酸化するとカルボン酸になります。
第二級アルコールは酸化することでケトンになります。
第三級アルコールは酸化されません(されにくい、としたほうが正確ですが、されない、と覚えて差し支えないと思います)。


 第一級アルコール
    
 第二級アルコール
    
 第三級アルコール
    


酸化剤は、過マンガン酸カリウム( KMnO)や二クロム酸カリウム( K2Cr2O)、クロム酸( CrO)などが用いられます。
また、クロロクロム酸ピリジニウム( PCC )を使って第一級アルコールを酸化させると、カルボン酸まで行かず、アルデヒドで反応が止まります。
PCC は特徴的な酸化剤なので、ぜひ覚えておいてください。