カルボン酸誘導体といえば、酸塩化物・酸無水物・エステル・アミドなどがありますが、このうちアミドを除く3種に関しては似たような反応をするため、以下でまとめて説明をします。 アミドは他に比べて反応性が低く、反応の内容も少し変わってくるので、別の項(参照:3-6 5))にて扱います。 ◆加水分解◆ 酸塩化物や酸無水物、エステルなどに対して水が求核攻撃をすると、加水分解を起こしてカルボン酸が生成します。 例えばエステルを基質とした反応機構を以下に示しますが、この反応は水だけでは起こらず、酸または塩基が必要となります。 また、酸条件では可逆反応である一方、塩基条件では不可逆反応であるというのが特徴的です。 酸条件 塩基条件 ◆アルコールの求核置換反応◆ 求核剤がアルコールだと、基質のカルボン酸誘導体はエステルに変わります。 もしも基質がエステルであれば、基質も生成物もエステルとなるので(R の部分は異なりますが)、その反応をエステル交換反応と呼んだりします。 この反応も酸か塩基が触媒として必要ですが、どちらの場合も可逆反応となります。 ◆アミンの求核置換反応◆ 求核剤がアミンだと、基質のカルボン酸誘導体はアミドに変わります。 ◆ヒドリド還元◆ |