ニトリルはR-C≡Nで表される化合物で、カルボン酸誘導体と似たよう挙動を示すことが多いです。 そのため、カルボン酸誘導体としてみなされることもあります。 ニトリルはC原子が正に帯電しています(Nの電気陰性度のため)。 よって、求核試薬がこの炭素を攻撃する求核負荷反応が起こりやすいです。 その結果イミン誘導体が生成しますが、これは安定性に乏しく、すぐに別の化合物へと変わります。 ◆加水分解◆ 例えば、ニトリルと水との反応では以下のようになります。 上図のとおり、反応過程でアミドが生成しますが、最終的にはアミドの加水分解が起こりカルボン酸となります。 ◆ヒドリド還元◆ 水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)によってニトリルは還元され、第一級アミンが生成します。 しかし、NaBH4だと反応性に乏しく、ニトリルとは反応しません。 ◆Grignard試薬との反応◆ ニトリルはGrignard試薬と反応してケトンとなります。 この反応では中間体としてイミンを経由します。 |