1-10 1) 脳下垂体、甲状腺、副腎の機能と構造







内分泌系とは
ホルモンを産生したり分泌したりすることによって
体の機能の調節や制御を行う腺や器官の集まりです。

内分泌系のボスといえる上位構造は
間脳視床下部です。

中間管理職といえる構造が脳下垂体です。



脳下垂体は
前葉と後葉に分類されます。
(中葉もあるのですが、前葉・後葉と比べると内分泌系に関与しません。)


脳下垂体前葉は
内分泌器官を刺激するホルモンを色々作って分泌します。

副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン
性腺刺激ホルモンといったものです。
さらに、プロラクチンや、成長ホルモンといったホルモンも
分泌します。


脳下垂体後葉は
オキシトシンとバソプレシンを分泌します。
これらのホルモンは
ボスである視床下部ですでに合成されており
それが脳下垂体後葉に貯蔵されています。



甲状腺は
甲状腺ホルモンを分泌することで、代謝の亢進などを行います。

代謝亢進の結果
体温上昇、糖代謝の亢進により血糖上昇、脂質代謝の亢進により
血中コレステロール値低下などが引き起こされます。


甲状腺ホルモンは
ろ胞上皮細胞で合成、分泌されます。

甲状腺ホルモンは小分子であり
くっついているヨウ素の数が3つか4つかで
それぞれ T3 , T4 と呼ばれます。

T3 の方が、生理作用が強いです。
又、末梢組織において T
4 は脱ヨウ素化されて
T3 となって作用します。
 

甲状腺ホルモンの合成は
まず血中のヨウ素イオンが濾胞上皮細胞に取り込まれることから始まります。

次に、ヨウ素はペルオキシダーゼにより酸化されることで
活性型ヨウ素となります。

このヨウ素がチログロブリンと呼ばれるタンパク質と結合し
さらにそのヨウ素付きのタンパク質が縮合することによって
 T3 , T4 が合成されます。


甲状腺ろ胞の間には
傍ろ胞細胞が存在します。

傍ろ胞細胞は、カルシトニンを分泌します。

カルシトニンは血中の Ca2+ の濃度を低下させます。
血中の Ca2+ 濃度の調節は、骨の吸収によって主に行われています。
よって、血中の Ca2+ の濃度上昇を抑制することは
骨の吸収を抑制することにつながります。



副腎は多数のホルモンを分泌します。
腎臓に覆いかぶさるように存在します。

外側が副腎皮質です。
内側が副腎髄質です。


副腎皮質からは
糖質コルチコイド(ステロイド等)や鉱質コルチコイド(アルドステロン等)が
分泌されます。


鉱質コルチコイド(アルドステロン)は
遠位尿細管における尿へのK+排出を促進します。
それにより血中の K濃度を下げる作用があります。

また、Na+ の血中への再吸収が促進されます。
それに伴い Na+ の血中濃度を一定に保つために
尿から血中へ H2O の再吸収が促進されます。

その結果体液量が増加することにより
血圧が上がったり、むくみを引きおこしたりします。


副腎髄質からは
アドレナリンなどのカテコールアミンが分泌されます。