1-5 1) 心臓の機能と構造







心臓の機能は
血液を送り出すポンプとしての機能です。


心臓は上下、左右の4室からなります。
上を心房、下を心室と呼びます。


血液が心臓のどこから入ってきて、どのように出ていくかを
心臓の部位と関連づけて説明していきます。
大雑把なイメージは以下のようになります。



血液は全身から右心房へと
大静脈を通って戻ってきます。

次に右心房→右心室へと流れます。
この時、血液の逆流を防ぐために
右心房と右心室の間には
三尖弁と呼ばれる弁がついています。

右心室の血液は、肺動脈を通って肺に送られます。
肺では血液中の酸素と二酸化炭素の交換が行われ
酸素が豊富な血液となります。

肺から戻ってきた血液は、肺静脈を通り
左心房へと流れ込みます。

次に左心房→左心室へと流れます。
この時、やはり血液の逆流を防ぐために
左心房と左心室の間には僧帽弁と呼ばれる弁がついています。

左心室の血液は、大動脈を通って全身へと送られます。
全身に酸素を供給した血液は
大静脈から右心房へと戻ってくることで血液の循環が行われます。



心臓は心筋により構成されます。
心筋は大きく2つに分類されます。


1つは固有心筋という、心臓の収縮に関与する筋肉です。

もう1つは、特殊心筋です。
これは刺激伝導系とも呼ばれ、興奮の伝導に関与します。
刺激伝導系については、とてもわかりやすいアニメーションがあるので
参考リンクを以下に示します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%BA%E6%BF%80%E4%BC%9D%E5%B0%8E%E7%B3%BB


ペースメーカーとして自律的に興奮するのが
右心房上部の洞房結節です。

洞房結節で発生した興奮は
心房筋(心臓の上部全体)に伝わります。
これにより心房が収縮します。

心電図上におけるP波が
この心房の収縮に対応します。


興奮は房室結節(心房と心室の境目。真ん中)に集まります。
この部分の伝導速度が他と比べて遅いことにより
心房の収縮と心室の収縮に時間差がおき
スムーズに血液を送っていくことを可能にしています。


次にヒス束(真ん中から、真ん中の下まで)に興奮が伝わります。
心室では左脚・右脚を通り
プルキンエ繊維→心室筋へと興奮が伝わり
心室が収縮します。

心電図上におけるQRS波が
この心室の収縮に対応します。
心電図の略図を下に示します。



心筋収縮の特徴として
「心室にいっぱい血液が入ってくると
その分いっぱい押し出そうとして心室が強く収縮する」
というものがあります。

これをスターリングの法則と呼びます。

たくさん血液が入ってくる→心筋がより伸びる→伸びた分強く収縮するという機構です。
この法則に神経系は関与していないことがわかっています。