1-5 2) 血管系の機能と構造






血管は、血液を送る通路となる管です。
血管は全身に血液を送る管であり、全身にわたって互いに繋がっています。
全体として、血管系と呼ばれます。
血管系は、動脈、静脈、毛細血管からなります。


動脈から出た血液は、毛細血管を経て、静脈へと戻ってきます。
血液の成分である血漿は
血液循環の過程において一部が血管壁から滲出し
周囲の細胞と細胞の間を埋める液体を構成しています。
この滲みでた血漿のことを、組織液と呼びます。


血管の壁は、3層構造になっており
内膜、中膜、外膜からなります。

静脈にはところどころ弁があり、血液の逆流を防いでいます。
毛細血管の壁は、内皮細胞1層のみからなります。


血管の内皮細胞には、M 3 受容体が存在しており
アセチルコリンなどの投与によって
Gq タンパク質を介してホスホリパーゼ C の活性化
ジアシルグリセロール( DG )、イノシトール三リン酸( IP3 )の生成が引き起こされて
その結果一酸化窒素( NO )が放出されます。

NO は、グアニル酸シクラーゼ( GC )を活性化し
c GMP を上昇させます。
これにより、血管平滑筋は弛緩し、血流量は多くなり、血圧は下がります。


この NO は、血管内皮細胞において産生されているものです。
NO 合成酵素( NOS )により合成されます。
NOS にはいくつかのアイソザイムが知られています。


代表的な NOS として
神経型( nNOS )、誘導型( iNOS )、内皮型( eNOS )
の3つが知られています。

nNOS は、神経組織などに発現しているNOSです。

iNOS は、炎症性サイトカイン( TNF-α など)により
発現を誘導され、免疫系の活性化に関与している NOS です。

eNOS は、血管内皮細胞などに発現している NOS です。