3-1 4) 筋収縮の調節機構



筋肉は大きく3つに分類されます。
骨格筋、心筋、平滑筋です。


骨格筋は
運動神経により支配されています。
意思によって動かすことが出きます。
こちらのメカニズムはかなり詳細にわかっています。


心筋、平滑筋は
自律神経により支配されています。
意思で動かすことはできません。
こちらのメカニズムは、まだ不明な点も多いです。



骨格筋と神経の接合部
すなわち運動神経と骨格筋のシナプスのイメージが
下図になります。



刺激が運動神経終末まで伝導されると
運動神経からアセチルコリン(Ach)が放出され
骨格筋の Nm 受容体に結合します。

これにより、筋小胞体から Ca2+ が放出されます。
この筋小胞体からの Ca2+ 放出には
筋小胞体膜に存在する
リアノジン受容体が関与していることがわかっています。
(余談ですが、悪性高熱症と呼ばれる全身麻酔の併発症には
このリアノジン受容体の変異が
多くの場合、原因であることがわかっています。)

この Ca2+ は、トロポニン C と呼ばれるタンパク質と結合します。
これをきっかけとし
アクチンとミオシンが滑りこむことにより
骨格筋の収縮がおきます。



平滑筋では
種々の刺激に対応して、細胞外からの Ca2+流入がおき
これをきっかけとして筋小胞体からの Ca2+放出がおきます。
※ 細胞質内の Ca2+ 濃度依存的に 小胞体から Ca 2+ 放出されることを特に 「Ca2+ 誘発性 Ca2+ 放出」(Ca2+ - induced Ca2+ - release、CICR)と呼びます。

次に、Ca2+ がカルモジュリンと呼ばれるタンパク質と結合します。その結果ミオシン軽鎖キナーゼと呼ばれる
リン酸化タンパク質が活性化されます。

そしてミオシンがリン酸化されることで
アクチンとミオシンの滑り込みが引き起こされて
平滑筋の収縮がおこるというのが
わかっているメカニズムです。