3) 自然毒







自然毒は、大きく動物性自然毒と植物性自然毒に分類されます。



動物性自然毒において主要な毒は4つあります。


1つめはシガテラ毒です。
毒成分はシガトキシンです。
熱帯の魚を食べておきる食中毒の原因です。
食物連鎖で魚に濃縮された毒により食中毒がひきおこされます。

特徴的な症状として、ドライアイスセンセーションがあります。
これは、冷たいものに触れると
ドライアイスに触ったような感覚異常が起きるという症状です。


2つめはフグ毒です。
毒成分はテトロドトキシンです。
フグが毒を産生するわけではありません。
海洋細菌が産生した毒が、食物連鎖で濃縮されます。

毒素は耐熱性です。
毒素により神経麻痺がおき、重症になると呼吸麻痺で死亡します。


3つめは麻痺性貝毒です。
毒成分はサキトキシンです。
ホタテ貝等の二枚貝に毒が蓄積されています。
毒を産生するのは貝ではありません。
有毒鞭毛藻類が毒を産生し、それが食物連鎖で濃縮されます。


4つめは下痢性貝毒です。
毒成分はオカダ酸です。
麻痺性貝毒と同様に、二枚貝に毒が蓄積されます。
症状が下痢であることが特徴です。



植物性自然毒において主要な毒は6つあります。
植物と毒の名前の対応が思い出せるとよいです。


1つめはアミグダリンです。
アミグダリンの構造は、青酸(シアン)配糖体です。
CNを含むことが特徴です。
アミグダリンは青梅、アーモンドなどに含まれます。


2つめはソラニンです。
ソラニンはじゃがいもの発芽部分に含まれます。
コリンエステラーゼ阻害作用を持ち、激しい下痢等がおきます。
耐熱性毒素なので、ゆでても毒素は残ります。


3つめはアトロピンです。
ベラドンナアルカロイドと呼ばれます。
ベラドンナとは、草の名前です。
アルカロイドとは窒素含有化合物の総称で、塩基性を示します。
チョウセンアサガオや、ハシリドコロに含まれます。
抗コリン作用を示し、口渇、散瞳、幻覚などの症状が現れます。


4つめはアコニチンです。
アコニチンはトリカブトに含まれる猛毒で、神経毒です。


5つめはサイカシンです。
ソテツに含まれます。
水にさらすと除去できるという特徴があります。


6つめはプタキロシドです。
発がん性物質として知られています。
ワラビに含まれ、やはり水洗いで除去できます。