6) 薬物の還元・加水分解、抱合


薬物の還元反応とは、具体的には、ニトロ基やアゾ基の還元(アミンができる)、ジスルフィドの還元(チオールができる)、ケトンやアルデヒドの還元(アルコールができる)です。薬物の加水分解とは、具体的には、エステルやヒドラジド(O=C-NN 含むもの)の加水分解で、カルボン酸とアルコールやアミンができます。これらの反応は、酸化反応と同様に、化合物をより親水性に導き排泄を容易にしていると考えればよいです。

酸化反応は、主に CYP が担っていましたが、還元反応も、CYP の一種が行います。また、フラビン酵素も関与しています。さらに、腸内細菌も関わります。加水分解は、加水分解酵素によって行われます。


抱合反応は、薬物代謝における第Ⅱ相反応と呼ばれます。第Ⅱ相反応とは、第Ⅰ相反応(酸化、還元等)を受けた化合物に更に様々な物質を結合させることで、原則として水溶性を高める反応です。(水溶性という観点からは、むしろ下がる反応も見られます)。具体的には、グルクロン酸抱合、硫酸抱合、アセチル抱合、アミノ酸抱合、グルタチオン抱合、メチル抱合 などがあります。

抱合では、「供与体」との対応が頻出事項です。
グルクロン酸抱合は、UDPGA(ウリジン・・・)
硫酸抱合は、PAPS(・・・アデノシン・・・)
アセチル抱合は、アセチル CoA
アミノ酸抱合は、グリシン、グルタミン、タウリンなど
グルタチオン抱合は、グルタチオン(Glu-Cys-Gly のトリペプチド)です。グルタチオン縫合の最終代謝物がメルカプツール酸です(97-20)。
メチル抱合が、S-アデノシルメチオニンです。



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