6) 唾液・乳汁中への排泄




薬物は
唾液や乳汁へも排泄されます。
これらは、主に受動拡散による排泄です。
※唾液へのリチウム排泄は、主に能動輸送によります。


乳汁について重要な性質が
母乳は血液よりも「酸性」であることです。

pH 分配仮説に基づき
弱塩基性薬物の方が、母乳中でよりイオン
→母乳中の弱塩基性薬物が血液へ移行しづらい
といえます。

つまり
「母乳→血液」が移行しづらく
「血液→母乳」が相対的に移行しやすいということなので
『塩基性薬物 は、酸性薬物に比べ、母乳へ移行しやすい』
と考えられます。


臨床応用が期待される分野としては
唾液中の薬物濃度測定による TDM です。

採血無しで
簡便にモニタリングできる手法として
発展が期待されます。



乳汁への移行があるため
授乳中に避けるべき薬物として
抗がん剤、免疫抑制剤などがあります。

また、一般用医薬品に関して
センナ、ロートエキス(便秘薬)
◯◯フィリン系(気管支拡張。
咳止めに入ってる。神経過敏ありうる。)
カフェインは連用を避ける。
などが知られています。


※※※ 以下は補足。国試には不要。 
※※※
ただし、特に
ドラッグストアなどで扱う
一般用医薬品についていえば
用法・用量通り用いている場合
ほとんど影響ありません。

「授乳中だから、辛いけど薬は飲まない」
「薬を飲んでしまったから、授乳できなくて困っている」
などの声は本当によく聞きます。
また、何となく不安がっている人も多いと感じています。

このような部分をきちんと薬学的観点から評価し
目の前の方に対して適切な情報を伝える役割が
薬剤師であると思う。
(「物質+情報で クスリ」は、ほんとだなと感じます。)

一方で
それを自然に、楽に伝えるシステムも大切。
わかりやすいリーフレットや POP 作りとかも
すごく大切だと思います。

※※※ 補足 以上 ※※※


以上です。


参考)国立成育医療研究センター
http://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html





前の項目へ      目次へ      次の項目へ