3) 線形1-コンパートメントモデル




【1-コンパートメントモデル】

コンパートメントとは

仕切った区画のことです。


1-コンパートメント

(以下、「1-コンパ」と略します。 )とは

人体を1つの四角い部屋に例えて

薬物投与量と消失を考えるモデルです。


1-コンパで重要な仮定は

「投与薬物が体循環血に入ると

0秒で全体に分布する」です。


投与薬物が体循環血に入るのは

「静脈から薬を注射」する場合が

一番簡単なパターンです。



錠剤や散剤を飲んだ場合

(「経口投与、1-コンパ」)は

吸収するまで体循環に入らない点に

注意します。


また、経口の場合

投与量全てが体循環に入るわけではありません。

この割合が、バイオアベイラビリティです。


詳しくみるなら

『消化管吸収を受ける

→消化管壁における代謝を受ける

→門脈経由でまず肝臓へ。肝で代謝(肝初回通過効果)をうける。

→ようやく体循環へ』 という過程を経ます。


経口の1-コンパとは

以上のような過程を経た後

体循環に入れば、一瞬で分布する

というモデルです。



【1-コンパ 薬物の消失速度】

薬物の消失速度(-dX/dt)は

「線形」が基本です。例外が非線型です。


線形とは

「1次反応」であるということです。

式で表すと以下になります。


-dX/dt = keX


(一次反応の式は

物理化学まとめました 4-1 2)参照)

両辺を積分することで
lnC = -ket + lnC0 と表せます。

すなわち
投与してから時間がどれくらい経てば
どんな血中濃度になっているかがわかるということです。

横軸に時間
縦軸に血中薬物濃度 及び
ln(血中薬物濃度)を取ったグラフは
それぞれ以下のようになります。



以上の内容は

静脈投与して
1-コンパと仮定した場合の
薬物の消失に関する話でした。


経口1-コンパになると
もう少し複雑になります。

式(覚えるのは、不要)。





横軸に時間
縦軸に血中薬物濃度をとったグラフは
以下のようになります。


以上です。



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