2-1 3) 代表的な鎮痛薬





鎮痛薬とは、痛みの除去を目的とした薬です。


鎮痛薬は大きく2つに分類されます。

   ⅰ. 麻薬性鎮痛薬
   ⅱ. 非麻薬性鎮痛薬



ⅰ.麻薬性鎮痛薬

代表的な麻薬性鎮痛薬は
   ・ モルヒネ(アンペック)
   ・ オキシコドン(オキシコンチン)
   ・ ペチジン(オピスタン)
   ・ フェンタニル(フェンタネスト)
などが挙げられます。
( )の中に書いたのは、商品名の一例です。

これらは全てμ(ミュー)受容体を刺激することで鎮痛作用を示します。


モルヒネは、強いμ受容体刺激作用があります。
又、他にκ(カッパ)やδ(デルタ)受容体も刺激します。
μ受容体の刺激により、下行性痛覚抑制系を
賦活化(ふかつか)することで鎮痛作用を示します。

又、モルヒネには、催吐作用や、縮瞳作用もあります。
催吐作用は、延髄嘔吐中枢の化学受容器(CTZ:chemoreceptor trigger zone)において
D2受容体を刺激することにより作用がおきます。
縮瞳作用は、中脳の動眼神経核のκ受容体の刺激により作用がおきます。

モルヒネは肝臓において
グルクロン酸抱合で代謝されることがよく知られています。

又、やはりよく知られたモルヒネの性質として
便秘の副作用があります。
これは、μ受容体の刺激により
アセチルコリン遊離が抑制されることが原因です。

モルヒネの解毒薬はナロキソンです。


モルヒネよりも鎮痛作用が強いのが
オキシコドンとフェンタニルです。

特にフェンタニルは
速効性かつ極めて強力な鎮痛作用を持ちます。



ⅱ.非麻薬性鎮痛薬

代表的な非麻薬性鎮痛薬は
   ・ ペンタゾシン(ソセゴン)
   ・ ブトルファノール(スタドール)
   ・ ブプレノルフィン(レペタン)

などが挙げられます。


ペンタゾシンは
κ受容体刺激により弱い鎮痛作用を示します。
又、μ受容体を遮断する薬です。
このため、麻薬性鎮痛薬とは拮抗的に働きます。


ブトルファノールは
κ受容体刺激により弱い鎮痛作用を示します。
又、μ受容体の部分刺激薬として知られています。


ブプレノルフィンは
μ受容体部分刺激薬です。
鎮痛作用はモルヒネよりも強い薬です。


どうしても、ミューとかカッパとか
部分とか拮抗が混ざりやすい分野なので 
手始めとして
「『ブ』が名前に入っていたら、μ部分刺激」と
覚えるとよいかもしれません。



まとめると、以下の表になります。