3-6 2) 慢性関節リウマチ治療薬





関節リウマチとは
自己免疫疾患の1つであり、関節の慢性炎症です。
III 型アレルギーに分類される滑膜炎です。


リウマチ治療薬は
作用機序に基づき
大きく4つに分類されます。


   ⅰ.金化合物
   ⅱ.SH 基(チオール)製剤
   ⅲ.生物学的製剤
   ⅳ.免疫抑制剤
 




.金化合物

このタイプの代表的な薬は
   ・金チオリンゴ酸ナトリウム(シオゾール)
   ・オーラノフィン(リドーラ)
などが挙げられます。
(  )の前に書いたのが薬の一般名
(  )の中が商品名の一例になります。


金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィンは
金化合物です。
金が体内の硫黄に対し高親和性を示し
種々のチオール基(SH)が関与する酵素を阻害することによって効果を表します。


金チオリンゴ酸ナトリウムは
筋注で用いられます。


オーラノフィンは
経口で用いられます。



ⅱ.SH 基(チオール)製剤

このタイプの代表的な薬は
   ・D-ペニシラミン(メタルカプターゼ)
   ・ブシラミン(リマチル)
などが挙げられます。

D-ペニシラミン、ブシラミンは
SH基(チオール)製剤です。

免疫複合体のジスルフィド結合(S-S結合)に働いて
解離させることにより作用します。

又、キレート作用があり
銅沈着を主徴とするウイルソン病に用いられます。

ペニシラミンには
重症筋無力症や、無顆粒球症といった重篤な副作用が知られています。

ブシラミンは
重篤な副作用がペニシラミンほどはないという特徴があります。



ⅲ.生物学的製剤

このタイプの代表的な薬は
   ・インフリキシマブ(レミケード)
   ・エタネルセプト(エンブレル)
   ・トシリズマブ(アクテムラ)
などが挙げられます。


インフリキシマブ、エタネルセプト、トシリズマブは
生物学的製剤です。

インフリキシマブは
遺伝子組み換え抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体です。
TNF-αとは、炎症性サイトカインの一つです。
TNF-αに対してインフリキシマブは選択的に結合することで、炎症を抑制します。


エタネルセプトは
遺伝子組み換え完全ヒト型可溶性TNF-α/LT-α受容体製剤です。
エタネルセプトは
過剰のTNF-αをキャッチする、おとり受容体として働きます。
これにより、細胞表面のTNF-α受容体と
TNF-αの結合を抑制することにより
炎症を抑制します。


トシリズマブは
遺伝子組み換えヒト化ヒト IL-6 受容体モノクローナル抗体です。
IL-6 受容体に結合することにより
IL-6 の活性発現を抑制し、炎症を抑制します。




ⅳ.免疫抑制剤 

このタイプの代表的な薬は
   ・メトトレキサート(メソトレキセート)
   ・レフルノミド(アラバ)
   ・ロベンザリットニナトリウム(カルフェニール)
   ・アクタリット(オークル)
   ・サラゾスルファピリジン(サラゾピリン)
などが挙げられます。


メトトレキサート、レフルノミド、ロベンザリットニナトリウム
アクタリット、サラゾスルファピリジンは
免疫抑制剤です。

メトトレキサートは投与法が特徴的であり
1 週間単位の投与量を 6 mgとし
初日から 2 日目にかけて 12 時間毎に 2mg を 3 回投与後
残り 5 日間休薬というサイクルを1週間ごとに繰り返します。

又、メトトレキサートは
白血病に対して、リウマチ治療時よりも高用量で用いられることがあります。




代表的なリウマチ治療薬をまとめると
以下の表になります。