2-1 3) 代表的な半固形製剤の種類と性質






代表的な半固形製剤としては
坐剤、外用固形剤、リニメント剤、軟膏剤、テープ剤、パップ剤があります。


坐剤は、直腸に適用する製剤です。
その他は、皮膚などに適用する製剤です。


坐剤とは、肛門又は膣に適用する固形の外用剤です。
局所作用及び、全身作用を目的とする場合があります。

全身作用を目的とする時
薬物が直腸下部(おしりに近い方)から吸収されると
肝初回通過効果の回避が可能です。
さらに、胃障害のおそれがないという長所があります。


外用固形剤とは、皮膚又は爪に、塗布又は散布する固形の製剤です。
経皮吸収型製剤も含まれます。
局所作用及び、全身作用を目的とする場合があります。


リニメント剤とは、液状又は泥状に製した、皮膚にすり込んで用いる外用剤です。
通常刺激作用があります。ピリッとするということです。


軟膏剤とは、全体を均質な半固形状にした
適当な硬さに調節した、皮膚に塗る外用剤のことです。

医薬品を均一に分散させるのが、軟膏基材です。
軟膏基材は、大きく4つに分類されます。
すなわち、油脂性基材、乳剤性基材、水溶性基材、懸濁性基材です。


油脂性基材の代表例は、白色ワセリン、流動パラフィン、単軟膏です。
皮膚保護作用にすぐれ、刺激性は少ないです。
水で洗っても除去が難しいです。


乳剤性基材は、さらに、w/o型と、o/w型に分類されます。
※w/o o/w については 参考)
製剤学まとめました 1-2 3) を参照ください。

w/o型は、更に、水相を欠くものと、水相を有するものに分類されます。

乳剤性基材、w/o型、水相なしの代表例は、親水ワセリンです。
水分を加えると、乳剤となります。

乳剤性基材、w/o型、水相ありの代表例は、吸水軟膏(吸水クリーム)、コールドクリームです。
乾燥型の皮膚疾患に適用します。

乳剤性基材、o/w型の代表例は、親水軟膏(親水クリーム)、バニシングクリームです。
水で洗い流すのが簡単です。
乾燥型の皮膚疾患に適用します。


水溶性基材の代表例は、マクロゴール軟膏です。
水で洗い流すのが簡単です。


懸濁性基材は、無機性及び有機性に分類されます。

無機性懸濁性基材の代表例は、ベントナイトです。
有機性懸濁性基材の代表例は、デンプン糊、メチルセルロース、カルメロースナトリウムです。
水で洗い流すのが簡単です。



テープ剤とは、ほとんど水を含まない基材を用いる
皮膚に貼りつける製剤です。
テープ剤の特徴は、皮膚に貼りつけて用いるという点です。


パップ剤とは、水を含む基材を用いる
皮膚に貼りつける製剤です。
パップ剤の特徴は、テープ剤と同様、皮膚に貼りつけて用いるという点です。

※テープとパップの違いは
テープがどちらかと言えば剥がれにくい。
パップはどちらかと言えば貼った時ひんやりする。
という特徴があります。
これは、使用している基剤の違い(テープ:脂溶性/パップ:水溶性)に
主に起因します。